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♡
「ここが治癒院でございます」
「…わあ……広い…」
訓練場から歩いてすぐ近くのところに、大きい病院のような建物があった
…すごいなぁ…
「それでは、治癒ができる者を呼んで参ります」
「あ、お願いします」
イヴさんが奥の方へ行き、ひとりぽつんと立っていると、急に肩を叩かれた
「もしもし？」
「はっ、はいっ！」
「たしか、ヒーロー科の詠守澪さん、ですよね？」
「ああ…えっと、まぁ…」
振り返った先には、茶色髪の綺麗なお姉さんが立っていた
「初めまして、糸屑綿弧といいます」
「どうも……。えっと、綿弧さん？は、この治癒院で働いてたり…？」
「いえ、違います。ここの家とは親戚関係で、暇だったのでたまたまお手伝いに来たのですが…まさかこんなところで会えるとは思っていませんでした。体育祭、すごかったですよ」
「あっ、えっ、ありがとうございます…！」
にこにこ笑いながら綿弧さんはそう言った
優しい人だなぁ…
「あら…ボロボロじゃないですか。訓練、受けてたんですか？」
「ああ、まぁ…。椿さんに、色々教えてもらって…」
「あの人は手加減しませんから、死なないようにしてくださいね」
「死……」
「まぁ、あの人があなたくらいの歳の人を呼んで稽古をつけるなんて初めてのことだから、どうなるから分かりませんけどね」
「…へぇ…」
…まぁ、子供が嫌いって言ってたしな…
「頑張ってくださいね、応援してます。それでは」
「はい、ありがとうございます！」
…応援してる、かぁ…
嬉しいなぁ…
応援してくれている人のためにも…もっともっと、頑張らないと…！
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作者名：櫻ノ院 小汰楼 | 作成日時：2020年4月9日 21時
