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♡
「っづ〜〜…！」
「弱ぇ」
惨敗
個性は一切使っていないのに、それでも負けた…
…おそらくこの人は、元の身体能力がずば抜けてるんだ…
そしてさっき、思いっきり蹴りを食らった
プロテクトさんは細身なのに、一撃がかなり重くて体が吹っ飛んでしまった
「…いたた…」
「フンっ」
「大丈夫、ですか？」
「いちおう、大丈夫です…」
勝己のグーパンもかなり痛かったけど…
プロテクトさんの蹴りはそれよりも痛い…
「てめぇ」
「はい…」
「自身の反応が鈍いのは、分かってんだよな？」
「えっと、まぁ、はい…」
「なら、何でずっと結界張らねぇんだよ。ほんの少しでも勝率上がんだろーが」
「…その、維持できなくて…。それに、パワー系の個性の人には簡単に割られてしまうんです…」
「…ハァ…ここまで弱ぇんかよ…」
プロテクトさんは面倒くさそうに頭をかき、ため息をこぼした
…ごめんなさい
「この１週間、俺ァ任務ありでんな見てやれる訳じゃねぇ。てめぇが手っ取り早く個性の力の底上げ、体力不足を補うには…あれしかねぇな」
「……？」
「おい、てめぇは結界の重ね張りできんのか」
「…かさねばり…？」
「…やったことねぇのかよ……。チッ、ならよー見とけ。これが持つべき者との格差だ」
プロテクトさんはポケットに手を突っ込んだまま私に向けて、結界を張った
「…普通の結界…？」
「違ぇだろ」
よく見てみるとその結界は、３重になっていた
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作者名：櫻ノ院 小汰楼 | 作成日時：2020年4月9日 21時
