かっちゃんの幼なじみの女のコ５【ヒロアカ】 (ページ15)

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♡

「ごめんねご馳走になっちゃって」

「いいのいいの。いつもありがとね」

ご飯も食べ終わって、帰り際

お母さんたちが話しているのをぼーっと眺めていると、勝己が私の手を取り、何かを握らせた

「うわっ何もう……って、これ…」

「お前のだろうが」

それは、私が昼間勝己と戦った時に壊した、チョーカーだった

…もう捨てられたと思ってたのに
拾ってくれてたんだ…

「…お前は十分強ェ。自信持て」

「…うん、ありがとう。でも、まだまだだよ。勝己を追い越してないからさ」

「ハッ、テメェに俺は絶対追い越せねェよ」

「やってみなきゃ分かんないもん」

これからもっともっと強くなるから

勝己だってすぐ追い越すからね

「それじゃあ、お休み。またね、勝己」

「…ん」

帰ってお風呂に入って、すぐに布団の中に入った

手の中の壊れたチョーカーを眺めていると、またあの時の罪悪感が戻ってきて何とも言えない気持ちになった

「…ごめんなさい、お父さん……」

せっかくお父さんがくれたものなのに壊しちゃって

それに、全力で挑んでも結局試合には負けちゃったし

『焦っても何も始まらない。急に強くなれるわけじゃないからな。だから、ゆっくりでいいんだ。自分の信念を忘れないように、強くなれ』

…確かに、お父さんの言ったことは正しい

でも

格上の勝己に

何度挑んでも勝てないあの大きな幼なじみに

「…勝ちたかったんだよなぁ…」

枕にじんわりと、涙が滲んだ