第四話 ページ6
Aが忍術学園に教師としてやって来て、随分と日が経った。A自身も学園に慣れてきている実感を持っていた
そんな中、学園は長い休日に入る事となる。生徒の殆どが、実家へと帰って手伝いや宿題に勤しむ
Aは学園の門で生徒達を見送っていた
「Aちゃん先生、さようならー！」
「毬乃さん、鞠乃さん、さようなら。道中気をつけてね」
「和泉先生も、お体に気をつけて」
四年生にあたる双子のくのたま、花柳毬乃･鞠乃姉妹が出てきた。これで、くの一教室の生徒は全員帰ったことになる
一方は軽く会釈をし、もう一方は大きく手を振りながら、くの一教室名物似ていない姉妹はどんどん遠くへ行き、遂には姿は見えなくなった
ふと学園内を振り返ると、いつもの騒がしさが嘘のように静まり返っている。Aにとっての夏という季節も相まってか、少々感傷的になってしまう
いけない、まだ仕事があるのに──と目を覚まさせるように頬を軽く叩いて、Aは自室へと戻っていった
部屋には、妹の此花が黙々と宿題をしていた。Aが帰ってきた事に気付いて顔を上げるが、「お帰り」と一言残してまた漢字ドリルとにらめっこを始めた
心なしか憂いるような表情をしている。理由は大方、くの一教室の友人や先輩が皆帰ってしまった事に寂しさを感じているのだろう
「……此花。宿題が全部終わったら、父上と母上達に会いにこうね」
此花は俯いたまま、ぎこちなく頷いてみせた
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つあ。(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです。ドキドキしながら読ませて頂きました！素敵な作品をありがとうございます！！ (2022年4月10日 21時) (
レス) @page32 id: 1b35df4618 (このIDを非表示/違反報告)
花太郎(プロフ) - 幼稚園並みに幼い絵を描く自分からしたら絵が上手ですね 羨ましい 漫画で好きなキャラも書けません コツとかあるの？ これからも応援していきます (2015年9月8日 21時) (レス) id: 558271d4dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：錦浦麗音 | 作成日時：2015年7月26日 23時
