第十八話 ページ20
「ま、昨晩は赤ん坊の面倒見てもらったんで、今回だけは見逃してあげます」と言われ、ホッと胸をなでおろし、半助宅へと戻った
敷かれたままの布団を見ると、未だに半助と此花は寝ているらしかった。半助にくっつく此花。時々「お姉ちゃん……」と言う寝言が聞こえてくる
朝食は出来上がっていないので、まだ寝かせる事にした
反対に赤ん坊はいつの間にか目覚めており、頻りに手足を動かしていた。Aは赤ん坊を抱き上げ、おんぶ紐を使い赤ん坊を背負う。着物の袖をまくり、髪を結ぶと割烹着を着て台所の前に立った
「さて、朝ご飯作らないと…」
「………あの、和泉先生？おんぶ紐とか割烹着…どこから出したんすか？」
「それは秘密。さあ、きり丸君、貴方も手伝ってくれます？」
「ああ！！勿体無い！雑炊で良いじゃないですかぁ！」
「駄目です。もっと食べないと」
「折角の食材がぁん！！」
「特にきり丸君は育ち盛りの年齢なんですから、いっぱい食べて！」
食堂のおばちゃんには負けるものの、旬の色付いた食材と調味料の美味しそうな匂いが家中に広がっていく。…きり丸の嘆きと共に
赤ん坊を背中であやしていると、ペタペタと床を歩く音が聞こえてきた。振り向くと、眠そうに目を擦る此花と大きなあくびをしている半助の姿があった
「……お姉ちゃん…きりちゃん…おはよ」
「二人共、おはよう…」
「おはようございます、此花、土井先生。二人共顔洗ってきてくださいな」
「はい…」と同時に返事をし、とぼとぼと歩いていく後ろ姿に思わず吹き出してしまう
「あ、和泉先生。ご飯炊き終わりました」
「じゃあ、二人が戻って来た頃にお椀に盛って食べましょうね」
ここで「はーい」という元気の良い返事が返ってくると思ったが、むしろきり丸は黙ったままAの顔をジッと見つめていた
○ｏ｡..:*･･*:..｡ｏ○
いつも苦労させられてる文字数の関係で、中途半端ですが、次に進ませていただきます…！
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つあ。(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです。ドキドキしながら読ませて頂きました！素敵な作品をありがとうございます！！ (2022年4月10日 21時) (
レス) @page32 id: 1b35df4618 (このIDを非表示/違反報告)
花太郎(プロフ) - 幼稚園並みに幼い絵を描く自分からしたら絵が上手ですね 羨ましい 漫画で好きなキャラも書けません コツとかあるの？ これからも応援していきます (2015年9月8日 21時) (レス) id: 558271d4dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：錦浦麗音 | 作成日時：2015年7月26日 23時
