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『いやマジでやめてください…うわぁ"!?』
腰に手を回され、乙女が出しちゃいけない声が出る。
『ほんとのほんとにガチガチのマジでやめてもらっていいですか…』
回された手に力が篭り、前へ前へと押されていく。足を踏ん張ろうと試みるも、不幸なことに今日はヒールのある靴を履いて来ている。
どうにか出来ないかと頭で悶々と考えるも、いい策は思いつかない。
そうしていると、今腰に回されている腕が離れ、今度は逆の方から、腰に手が回され、引き寄せられる。
『…!だから、やめてって言ってるじゃないで…え?』
目を向けると、見知った顔が、少し怒ったような顔でこちらを見ていた。
「…何してるんですか」
『…剣持…!?』
「え、なに、お姉さんの知り合い?」
「彼氏ですけど?」
え、あ、え?としきりに母音を発するナンパさんを、凄い顔で睨みつける剣持。
「連れって、え?彼氏なんて一言も…」
『そりゃぁ、言う理由もないですし…』
何だ?彼氏って言っとけば最初から引いてたのか?最初から選択ミスってたのか…
「どうでもいいですから、早くどっか行ってくれませんか?」
剣持がそう一蹴すると、早歩きで去っていく
「……大丈夫ですか?」
『最高にキモかったけど一応大丈夫』
「思ったよりダメージ受けてなかったみたいで良かったです」
『受けとるわあほ。…いや、うん、ありがとう。助かった』
あと、腰に手回ってるままだから。ここ、街中だから。意外と恥ずかしいから、離してくれ。
「説明できそうだったらしてください」
『可愛いに釣られた』
「え?」
『久しぶりに誰かに可愛いって言われたからなんか嬉しくなっちゃって。剣持私に可愛いって言わないじゃん?いや別にいいんだけど。』
ぐっ、と剣持の表情が強張る。
「そんなことで、着いてったんですか………
可愛いくらい、いつも言ってあげるのに。」
『…!…じゃあ、言って?』
「……………可愛い…です…」
『声が小さい!もっと言って!!!』
剣持の手に自分の手を恋人繋ぎで絡めると、少し躊躇ってから緩く握り返して来る。
剣持が言い出したんだ。今日はずっと可愛いって言わせてやるからな剣持。
遅くなって申し訳ありませんでした!
ケンカしたから甘えてあげない→←ナンパされたので甘えたい!《私の場合》
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^_^ - 続き読みたいです!!! (8月29日 21時) (レス) id: 44ae92db52 (このIDを非表示/違反報告)
しょーゆ - 最近見つけて一気に読み進めました。とっても面白いです。更新いつまでも待ってます! (7月20日 22時) (レス) @page22 id: 3bdb915083 (このIDを非表示/違反報告)
ふうり - ツンデレな剣持さんがたまらないです!!!続き待ってます‼ (2023年3月24日 23時) (レス) @page21 id: 260b9b0075 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - こんなにも素敵な剣持の夢小説を初めて読みました、、続きも待ってます、、!! (2023年2月16日 22時) (レス) @page21 id: ce274380b7 (このIDを非表示/違反報告)
みこと(プロフ) - 続き待ってます🥹 (2023年1月31日 1時) (レス) @page21 id: 4c3ddc0209 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はっぱ | 作成日時:2022年2月23日 19時