3曲目 小奏鳴曲 ページ3
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────ああ、漠然と。
お風呂からあがってリビングに戻ると、彼は昨日の残りのオムライスを食べたらしかった。その本人はテレビを付けてソファで横になっている。随分リラックスしてるな、とちらっと表情を伺えば眠っていた。
「 なんか大変そうだし疲れてそうだもんね 」
押し入れから毛布を引っ張り出して、起こさないようにそっと彼に掛けてやる。皿を洗ったり寝る準備を済ませてからもう一度彼を確認する。魘されている様子で眉を少し顰めて、
「 き… さきぃ… 」
そう言った。誰かの名前だろうか。まあでも、どうせ明日仕事から帰ってきたらもういないし。そう思って、自分の部屋に入って眠りに着いた。
翌朝、6時頃に起きて朝ごはん2人分を作って自分の分を食べて、部屋に戻ってメイクをして髪を巻いて上手くできたと満足していれば、もう家を出ないといけない時間だった。
「 わ、初出勤から遅刻はしんどい! 」
半間さんが起きた時に読むように、と鍵はポストにとかシャワーも勝手に使ってとかをメモに書いて彼が食べる用のご飯の横に置いて合鍵をもって急いで部屋を出て鍵を閉めると少し走って出勤した。
「 おはよう、速水間に合ったな 」
「 はぁっ、…あ、三ツ谷先輩…お、はようございます…」
「 珍しいな?中学のときは結構早くに来てたろ 」
運動音痴な私はほんの少し走るだけでも息切れしてしまう。いやでも、今日だけ言い訳がある。
「 ちょっと突然の居候して来る人がいて…まぁ帰ったらいないんですけど 」
「 居候?はは、面白いな 」
結構笑い事じゃないんだけど…とは思っても男の人で殴られてたんですとか言ったら凄く心配されそうだし、黙って苦笑いをしてその会話は終わった。
その後は同じ同僚の子に話しかけられて、あまり慣れてないキラキラさに気圧されながらも仲良くなった。
「 Aは彼氏いるの? 」
「 かっ…!…い、いないよ。出来たことも無くて 」
「 え、可愛いのに 」
「 いやいやいや… 」
やっぱり慣れないなぁ、て思いながら同年齢の女の子達と話せるのは嬉しくて盛り上がってると、その中で一際美人だなと思う子がねえ、と話しかけて来る。
「 三ツ谷さんと知り合いなの? 」
「 あ、三ツ谷先輩は中学のとき… 」
と、言いかけたところで上司の人にみんな呼び出されてそこで会話は途切れた。
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愛之助(プロフ) - 凛愛さん» 疲れましたわ〜🥹 ありがとうございますわ〜😭またなにか書けたらいいな…😌 (2022年10月13日 23時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
凛愛(プロフ) - 完結おめでとうございました〜❗️無事死神と踊りました〜❗️一からまた読み直します更新お疲れ様でした🥹 (2022年10月13日 6時) (レス) @page31 id: 1a57349a51 (このIDを非表示/違反報告)
愛之助(プロフ) - ha0824duさん» 初めまして〜🤍それはよかったです😭😭ありがとうございます!完結まで頑張ります〜〜💦💦 (2022年9月5日 2時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
ha0824du(プロフ) - 初めまして!!私の推しor推しなので最高にどっきゅんうっふんしてます(*´◒`*)⭐︎これからも応援してます!♡ (2022年9月3日 22時) (レス) @page23 id: 0233a38cc7 (このIDを非表示/違反報告)
愛之助(プロフ) - 河谷さん» か、…感謝…🤦♀️🤍 今度ドカッと更新するつもり😌✨ 私こそだい゛ずぎい゛い゛ (2021年11月10日 20時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:愛之助 | 作成日時:2021年10月28日 8時