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JM「テヒョンイ〜〜〜!」
いつもテヒョンくんと待ち合わせをしているという繁華街に向かうと、
周りの人とは一味違う、異質な雰囲気を纏うマスク姿の男子高校生が、時計台に寄りかかってスマホをしているのが見えた。
その佇まいのあまりのかっこよさに、周りの女子高生がその男の子を指を刺しながらヒソヒソ話しているように見えたが、
ジミンが手を振り、名前を呼びながら嬉しそうに走っていけば、
それに気付いたのかパッと顔を上げ、その男子高校生はジミンに手を振り返した。
JM「ねぇねぇテヒョンア、この子覚えてる!?笑」
覚えてるのかは分からないけど、私はとりあえずテヒョンくんに会釈をした。
するとテヒョンくんはゆっくりと首を傾げ、黙って私の顔をじーっと見つめた。
TH「…?」
どこか、テヒョンが醸し出す不思議な雰囲気に呑まれそうだ。
『あ、あの…』
大きい瞳にずっと見つめられ、恥ずかしさが限界に達してしまい、私は手で顔を覆った。
多分、人のこと言えないくらい顔が真っ赤だと思う。
TH「…あ、分かった、…あの時の…?」
JM「そうそう、あの時の女の子!!」
あ!っと驚いたような顔をし、
さっきの鋭い目はどこにいったのか、漫画のようにキラキラした目で思いきり握手された。
TH「ずっと会いたかったんです…!!
もう、あの時、めちゃくちゃかっこよくて…!!」
『あ、ど、どうも…』
ていうか、顔もかっこいいけど、声が思ったより低くてカッコいいです、この方。
TH「…ていうかジミナと同じ高校なんですか…?」
『あー、えっと、それは…』
JM「あの時僕のこと助けてくれたから、そのお礼に、うちの学校が、無償でいいからって誘ったんだ…」
ジミンがどことなく申し訳なさそうにそう言えば、
テヒョンくんも何かを察したのか、あっ…と一瞬暗い表情を見せた。
『…ま、まぁでも、意外と楽しかったし、?
ジミンがいてくれるから大丈夫かな…!』
TH「…良かった、ジミナの良さを分かってくれる人がいて!
君とはいい友達になれそうだよ!
俺、キムテヒョン!よろしく!」
明るくて、コミュニケーションを取るのが上手くて、人を惹きつける魅力のある不思議な男の子。
キムテヒョンくんはそんな男の子だった。
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