How You Dare？【JN】 (ページ3)

今日:8 hit、昨日:2 hit、合計:182,340 hit

3 ページ3

今日は始業式だ。

えんじ色のジャケットに袖を通すと、どこからともなく緊張感が湧いてきた。

母「A～グク～～朝ご飯できたよ～～」

『はーい今行くー』

朝は毎日、弟のグクと洗面所の取り合いだ。

中学生のくせに髪型をバッチリ決めていく意味がわからない。

いいから早くその場所を姉さんに譲れ。

JK「ヌナ、本当にあの金持ち学校に行くんだ…
うける笑」

『ほんと、私やってけるのかなw』

去年、たまたまあの学園の生徒を助けたことにより、授業料もそれ以外にかかる費用も全て負担なしでいいから是非うちに来ないかと誘われた。

両親もそんな超名門校からの誘いが嬉しかったのか誇らしかったのか、それなら、と2年の頭から通うことになったのだ。

JK「僕よりイケメン見つかるといいね」

『金持ちでイケメンとか最高かよ』

告白されたことは何回かある。

だけど今まで付き合った人はゼロ。

だっーーてみんな見た目が普通なんだもん。

"付き合うなら弟よりイケメンがいい"

これが私のモットー(?)だ。

まぁグクがイケメンすぎるので、私はこの先一生彼氏ができないんじゃないかと最近自分でも不安になってきてはいるが。

『行ってきまーす！』

JK「いってきまーす」

うちは特別金持ちなわけでもないし、どちらかといえばカツカツな生活を送っている。

贅沢なんか滅多にしないし、ブランド物なんて夢のまた夢だ。

そんな私が、幼稚舎から大学まであるあの金持ち学校でやってけるのか心配ではあるが、

まぁなんとかなるだろう。

そうやってかなり楽観的に考えていたのが確実に失敗だったんだ。