色気がすごいよ夏油くん 【夏油傑】

こう見えて病んでるのよ私は ページ12

＿






さあて、これからどうするべきか…。


高専に戻るにしても夏油くんと鉢合わせる可能性がある。自分の感情を自覚した今、夏油くんになんて言ってしまうか分からない。

かと言って帰らない訳にはいかない。みんなに心配かけちゃうし。






…よし、帰ろう。夏油くんにはできるだけ会わないようにしなければ。




……
…



電車に乗って先程見た景色を逆再生する。私の気持ちも逆再生出来ればいいのに。






電車をおりて駅を出て、緑の景色をくぐると、もうそこは高専だ。


周りをキョロキョロ見回して、コソコソ高専に入る。なんか泥棒をしてるみたいだ。

まだ夏油くんは帰ってきてないみたいだ。はぁ〜よかった、帰ってきていないならこっちのものだ。




廊下も音を立てないように歩く。いや別に泥棒しようとしてる訳じゃないから…。



もう今日はずっと自室にこもろう。五条が押しかけてきたって、可愛い後輩が訪れてきたって、夏油くんが尋ねてきたって…。


着替えずにベッドにダイブする。罪悪感と背徳感がマーブルになって襲ってきた。





途端、急激な眠気に襲われる。もう寝てしまう。寝ればこんな嫌なこと忘れられる。もしかしたら今までのことは全部夢かもしれない。



そんなことを思いながら私はゆっくりと意識を手放した。

マジで天使な硝子さん→←初恋ですね私自身

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す