･2人の距離間 ページ7
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晴天の下,俺達は校庭で準備体操を済ませ各自指定された場所へ移動していた。
途中,冬上さんに声をかけるとコクっと頷き一緒に向かうことにした。
雪「花宮くん…本当にこの競技でよかったの？」
春「うん,他に出たい競技なかったから」
この時期になると毎年"体育祭"が催され,各クラス1人ずつ競技に参加し優勝を目指す。
優勝すると生徒会からご褒美が貰えるため,団結し合うのが勝負の鍵となる。
今回俺は,冬上さんと一緒に"二人三脚"に出るのことになった。
冬上さんは運動が苦手で,どの競技に出るか悩んでいた。一緒に出る事を最初は断られていたが,最終的には受け入れてくれた。
早速足首に紐を括り付け試しに走ってみる。
掛け声をかけながら走ろうとした瞬間,冬上さんが出す足を間違え前から転びそうになった。
春「あっぶない…大丈夫？」
転びそうになった所をギリギリ支えると,冬上さんの頬が急に赤くなった。
恥ずかしさで赤くなったのかと思うと,少し"可愛い"なと思っている自分がいた。
春「ちょっと俺早かったよね…」
雪「ううん,僕が出す足間違えちゃって…ごめんね」
確認してから再び走ってみると2人の足を出すタイミングが合わなかったり,走るリズムを早くすると冬上さんが転んでしまった。
あれ？二人三脚ってこんなに難しいんだっけ？
ひとまず紐を外し,上手く走るコツを考えている隣で冬上さんが息を整えていた。
春「冬上さんごめん…無理させてたよね」
雪「…ぅぅん,僕が下手で…花宮くんに…迷惑かけて…」
冬上さんの隣に座り背中をさすると,ビクッと肩を揺らした。
春「触られるの苦手だったりする？」
雪「そんな事はないけど…花宮くんに触られると,ビックリすると言うか…」
春「そっか…俺はてっきり嫌われてるかと思ったよw」
冗談交じりで言うといきなり手を握られ,真っ直ぐな目で俺を見る。
雪「き…嫌いになる所なんてないよ!!花宮くんは優しいよ!!」
普段大人しい冬上さんが声を上げる姿に驚きつつ,我に帰ったのか頬や耳まで赤くし俺から視線を逸した…
"俺の中で静かに弾ける音がした"
先「オイそこ,休んでないで練習しろ!!」
先生の声で顔を見合わせると,フッと笑って立ち上がる。
春「…練習しよっか,"雪"」
急に呼び方を変えた事に驚きつつも,差し出した手を雪は握った。
"その手は僅かに震えていた"
雪「ありがとう…"春"」
握り合った手は互いの熱を感じる程に暑かった…
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B民(プロフ) - 中途半端な愛さん» コメントありがとうございます,今後の2人の展開を楽しみにしていてください♪ (2019年2月3日 1時) (
レス) id: 572b3d69bd (このIDを非表示/違反報告)
中途半端な愛 - 夏月たちがどうなるのか気になります！ 読んでいて感情を揺さぶられる作品で、、、最高です。最高。 更新頑張ってください！ (2019年2月2日 23時) (レス) id: 55fb495860 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：B民 | 作成日時：2018年7月24日 20時
