花屋の店主は実は公安警察 5

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傷口開いてない？と心配して覗き込んでくる2人。

A｢だ、大丈夫です！！｣

何でわかったの？もしかしてにおい？
なんで諸伏さんは上着を貸してくれたの？本当は気付いてるんじゃ…。
恥ずかしくなって両手を振り回して距離をとる。

降谷｢これは上司としての失態だな｣

諸伏｢病院はいい？大丈夫？｣

A｢お気になさらず！自己管理です…｣

気まずい空気が流れたので私は最近開店した喫茶店で朝食を提案した。

A｢若者が通いそうないい所があるんです！｣

なんとか逃れる事ができてその店に向かう途中、ひと安心もつかの間…。

萩原｢妹ちゃんじゃーん｣

珍しくバイクで現れた萩原さんはニコニコ笑顔で近付いてひとこと。

萩原｢あれ？女の子の日？運動して大丈夫だった？｣

｢ちょっと男子ー？配慮足りないんじゃない？｣

JKっぽく言いながら2人を見る。

A｢…萩原さん｣

せっかく隠してたのに！！
恐る恐る横目で見るとアワアワする諸伏さんと固まる降谷さん。

萩原｢あ、もしかして隠してた？｣

ごめーん！と苦笑いしながら逃げるように去って行った。

諸伏｢さすがモテる男…｣

降谷｢上司として失態……｣

A｢いや、気が付くのが凄いです｣

｢すみません気を遣わせて｣

また気まずい空気が流れる。
私は2人の手を引っ張り無理やりその喫茶店に連れ込んだ。
シュンとした2人を元に戻すのは月ものよりも厄介に感じる。
そもそも気が付いたのはきっと萩原さんにはお姉さんが居るからだと思う。絶対そう。

A｢もー元気出してくださいよ！！｣

死ぬわけじゃないんだから。

諸伏｢そうだな…次からは気を付けるよ｣




赤井｢皆さんお揃いのようだな｣

A｢ライ！！｣

諸伏｢何故ここに？｣

赤井｢ここの評判を知り合いから聞いてな…組織の集まりか？｣

A｢そういう訳じゃないですが…一応｣

赤井さんは空いている私の席に座る。
降谷さんの眉がピクリ動いた気がした。

降谷｢組織の集まりじゃないのになんでここに座るんだ｣

赤井｢いいじゃないかバーボン、俺は彼女の客だ｣

ニコリとする赤井さん。
世間は狭いな…と諸伏さんが呟く。
サンドイッチがテーブルに並ぶとそれぞれ食べ始めた。

A｢この4人が揃うと組織の話になっちゃいますね｣

赤井｢プライベートで会うことはほとんどないからなぁ｣

降谷｢……｣

諸伏｢どうした？バーボン｣

降谷｢スコッチ少し外いいかい？｣

2人は急に席を外した。

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