花屋の店主は実は公安警察 5

164 ページ14

A｢…高木さんだ｣

そうだ夢に高木さんが出てた！

松田｢ワタルブラザーズだからな｣

下の名前が同じワタルで、高木さんが捜査一課配属になった時の教育係。

A｢高木さんって美和子さんと組んでいたような｣

高木さんは誰とでも上手に動くから固定の相手は今はいないとのこと。
別の男の話題が出てくるのは良い気分じゃねぇなと手を触ってくる。

松田｢どうする？班長は例の美少年少女誘拐事件の今張り込みばかりしているぞ？｣

A｢同じように班長を張り込みすればいいと思う｣

松田さんは目をぱちくりさせた。

松田｢…俺、Aが本当に警視庁公安部で絶賛潜入捜査中で、俺と同じ警部補サンなのかたまに不思議に思う時ある｣

A｢なんでですか｣

松田｢考えることバカだなぁって｣

悪かったですね！おバカさんで！！

松田｢それが可愛いんじゃん。IQ7くらいのA、俺は好きだぜ｣

お客さんが居ないからいいものの、誰よこんなに腹立つ恥ずかしい人に育てた人は！…あ、私か。

A｢とにかく嫌な予感がすごいんです…近くにいるべきだと思います｣

松田｢わかったよ、俺も行けるように予定上手くやるから絶対に一人で行くなよ？｣

過保護すぎやしないですか？

松田｢萩や他の奴らにも話しておくから、な？｣

｢お前一人で何かあったらどうする…居なくなるのは夢の中だけで十分だ｣

わしゃわしゃと乱暴に頭を撫でて微笑むと松田さんは仕事に戻って行った。
その数分後に松田さんが一斉送信でメールを送ってくれた。

その最後には、＜班長には話さないこと＞と記されていた。
情報共有は出来たものの何も作戦は立てる暇なく、伊達さんと約束していた花選びをして翌日。





昔、萩原さんと松田さんの時みたいな嫌な予感が強さを増し、私は高熱を出した。

A｢幸いインフルエンザじゃないんで…｣

咳もないし鼻水も出ないから風邪でもない。起こっちゃいけない、阻止しなければならない事なのは確か。

諸伏｢オレ達が見ておくからAは寝て｣

｢それか車にいてくれ｣

熱を測ると先程よりも高い39.7を出していた。
解熱剤…解熱剤は買っておいたっけ？

松田｢バカA！買ってきてやったぞ薬！｣

｢なんで無いの知ってるみたいな顔すんな！昔っから仕舞ってる場所一緒だろ？俺らみんな知ってる｣

支えられて起きると直ぐに飲んだ。
熱はまだ良い…吐き気と頭痛もある。
今まではこんな事なかったのに！

165→←163

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す