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緊張と動揺が渦巻く城下を抜け、王宮を目指す。
不安に揺れる空気を肌で感じ、言葉にし難い恐怖にも似た悪寒が背筋を這い回る。
それを振り切り、Aはギーヴを王宮へと送り届けた。
応対に出た別の侍女に彼を任せると、別れ際、ギーヴは愉しげに「それではまた、銀玻璃の君よ」などと言って去っていった。
どこか緊張感に欠ける男を見送った後、Aは不安な心持ちで王宮の空を見上げた。
高い壁に切り取られた空は相変わらず狭く、息が詰まる。
遠くで戦の騒乱を聞いたような気がした。
脳裏には息絶えたシャプールの姿が浮かび上がり、やがてそれがアルスラーンやダリューンの姿に上書きされる。
(殿下、父上様、兄上様……)
ひゅっ、と呑み込んだ息が喉に詰まった。
今や行方のわからぬ大切な人たち。
最悪の事態を想定しかけ、そんな自分を罵りたくなる。
そんなこと、あるはずがない。
彼らに限って、そんなことはありえない。
その実力と強さ、判断力。
どれをとっても自分より遥かに優れた彼らを信じず、何を信じろと言うのか。
そう必死で自分に言い聞かせるも、胸に巣食う不安はいつまでも消えてくれなかった。
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瑪瑙(プロフ) - カエデさん» お返事が遅くなり申し訳ありません！そう言っていただけてとても嬉しいです(^^) ありがとうございます！！ (2018年1月6日 13時) (
レス) id: 4aa70732e7 (このIDを非表示/違反報告)
カエデ(プロフ) - とても読みやすくて面白かったです！これからも読ませて頂きます！頑張ってくださいd('∀'*) (2018年1月4日 12時) (レス) id: f2c692053c (このIDを非表示/違反報告)
瑪瑙(プロフ) - あんばーるさん» コメントありがとうございます！気付いたらいつの間にかダリューンの物語ができていました…笑 少しずつ更新していきますので、よろしくお願いしますm(__)m (2017年9月1日 13時) (レス) id: 4aa70732e7 (このIDを非表示/違反報告)
あんばーる - アルスラーン戦記好きな者です！ すごく素敵なお話しでした！ダリューン沼は深いのではまっちゃいますよね(*´∀｀) (2017年9月1日 2時) (レス) id: 212817a7b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙 | 作成日時：2017年6月21日 22時
