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「はっ！？ よろしいので！？」
「無事ならそれで良い」
ふわりと笑うアルスラーンの姿に、Aは思わずダリューンと視線を交わした。
お互い目を丸くして、微笑む。
「俺、大きくなったら絶対騎兵隊に入って殿下を守る……」
「うん……」
「俺も……」
「……殿下、参りましょう」
結果的にアルスラーンに助けられることになった子どもたちの会話に嬉しいような誇らしいような、何とも言えぬ気持ちになる。
そのまま王宮へ戻ろうとすれば、「寄りたい場所がある」とアルスラーンが言い出し、向かった先はなぜか奴 隷商人の元。
おまけにルシタニア人の奴 隷を扱っている商人だった。
されどAたちが訪ねた時、ルシタニアの奴 隷はもれなく殺され、その遺体が無造作に荷馬車へと放り投げられるところだった。
その光景を見たアルスラーンが呆然と呟く。
「なぜ……」
「殿下！？」
「なりませぬ！ このような汚らわしい所に！」
「殺して……しまったのか？」
アルスラーンが尋ねれば、奴 隷商人たちは頷く。
「はい。先程の少年兵と同じで、暴れてどうにもなりませんので。ルシタニア人など獣と同じです。飼い慣らすことはできませんよ」
(……飼い慣らす……)
およそ、人間に使う言葉ではない。
ざらりとした嫌な感覚を覚えれば、アルスラーンがぽつりと言う。
「……なぜ……素直に奴 隷になっておれば、命を落とさなかったものを……」
どこか、呆然と。
まるで息をするように、当たり前に。
アルスラーンは疑問を口にする。
「私にはわからぬよ。A、ダリューン」
「……殿下」
何か答えようとして、結局、Aは何も言えなかった。
答えを求めるようにダリューンを見上げるも、複雑な顔をされる。
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瑪瑙(プロフ) - カエデさん» お返事が遅くなり申し訳ありません！そう言っていただけてとても嬉しいです(^^) ありがとうございます！！ (2018年1月6日 13時) (
レス) id: 4aa70732e7 (このIDを非表示/違反報告)
カエデ(プロフ) - とても読みやすくて面白かったです！これからも読ませて頂きます！頑張ってくださいd('∀'*) (2018年1月4日 12時) (レス) id: f2c692053c (このIDを非表示/違反報告)
瑪瑙(プロフ) - あんばーるさん» コメントありがとうございます！気付いたらいつの間にかダリューンの物語ができていました…笑 少しずつ更新していきますので、よろしくお願いしますm(__)m (2017年9月1日 13時) (レス) id: 4aa70732e7 (このIDを非表示/違反報告)
あんばーる - アルスラーン戦記好きな者です！ すごく素敵なお話しでした！ダリューン沼は深いのではまっちゃいますよね(*´∀｀) (2017年9月1日 2時) (レス) id: 212817a7b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙 | 作成日時：2017年6月21日 22時
