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「兄上様には感謝してもしきれません。また異国のお話、聞かせてくださいね」
「それは構わないが、戦のことなど聞いても面白くも何ともないだろう」
「兄上様がどのような場所に行かれたのかを知りたいのです」
Aはパルスから出たことがない。
他国のことは書物の中の知識だけで、ダリューンやヴァフリーズがどんな景色を見ているのかもわからない。
だから少しでも同じ景色が見たくて、彼らの話を乞うのだ。
真剣な目をするAに頷き、ダリューンはもう一度、灰銀の髪を撫でる。
「わかった。今度時間ができた時にでも話してやる」
「ありがとうございます！」
好物を出された子供のようにAは顔を輝かせた。
そうして、シャブラングの世話をするダリューンをしばらく手伝っていた時のことだった。
ふと、外の様子に違和感を覚えた。
どこか忙しない、ざわめきに揺れる空気が伝わってくる。
ただならぬ様子に手を止めたAと同じく、ダリューンも顔を上げる。
「何の騒ぎだ？」
窓の外を慌ただしく兵が駆けて行く。
その時、馬小屋に使用人が飛び込んで来た。
「ダリューン様！！ 大変なことに！！」
「何事か？」
「アルスラーン王子が！！」
その言葉にAの目が見開かれる。
ダリューンと視線を交わし、一拍の間の後、男に詰め寄る。
「殿下に何が！？」
「それが、脱走したルシタニアの捕虜の人質に……」
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瑪瑙(プロフ) - カエデさん» お返事が遅くなり申し訳ありません！そう言っていただけてとても嬉しいです(^^) ありがとうございます！！ (2018年1月6日 13時) (
レス) id: 4aa70732e7 (このIDを非表示/違反報告)
カエデ(プロフ) - とても読みやすくて面白かったです！これからも読ませて頂きます！頑張ってくださいd('∀'*) (2018年1月4日 12時) (レス) id: f2c692053c (このIDを非表示/違反報告)
瑪瑙(プロフ) - あんばーるさん» コメントありがとうございます！気付いたらいつの間にかダリューンの物語ができていました…笑 少しずつ更新していきますので、よろしくお願いしますm(__)m (2017年9月1日 13時) (レス) id: 4aa70732e7 (このIDを非表示/違反報告)
あんばーる - アルスラーン戦記好きな者です！ すごく素敵なお話しでした！ダリューン沼は深いのではまっちゃいますよね(*´∀｀) (2017年9月1日 2時) (レス) id: 212817a7b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙 | 作成日時：2017年6月21日 22時
