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はじめ国王に剣を向けられた子どもがここまで受け入れられたのは、ひとえにダリューンのお陰だ。
Aにとってダリューンは特別な存在だった。
血の繋がりはないけれど、大切な『兄』だった。
目的の馬小屋の前にまでやって来て、Aは小さく息を吐く。
嬉しさと緊張とがない交ぜになって鼓動が早い。苦しいくらいだ。
ぎゅっと拳を握り締め、Aは思い切って中へ足を踏み入れた。
「兄上様！」
その声に馬小屋の中で一頭の黒馬の世話をしていた男が振り向いた。
黒い瞳が灰銀の髪を揺らすAをとらえ、見開かれる。
「……A？」
「ダリューン兄上様、おかえりなさい」
微笑みながら傍へ寄れば、ダリューンが驚いたような顔でAと向き合う。
その瞳がまじまじとAの顔に注がれ、やがて笑みに変わる。
「久し振りだな、A。元気だったか？」
「はい！ 兄上様もお元気そうで何よりです。お怪我などはありませんか？」
無邪気に笑うAにダリューンがつられたように苦笑する。
そんなダリューンを見つめ、大人びているようでどこか幼さの残る表情でAは首を傾げた。
「兄上様？」
「いや。相変わらず、元気そうだな」
「はい！」
ダリューンの言葉に頷き、Aは一人と一頭の傍に近付いた。
その気配を感じたのか、黒馬がぶるりと鼻を鳴らす。
普通であれば、その荒さに思わず足を止めてしまうだろう。
しかし、Aは何事もないような顔で馬の名を呼んだ。
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瑪瑙(プロフ) - カエデさん» お返事が遅くなり申し訳ありません！そう言っていただけてとても嬉しいです(^^) ありがとうございます！！ (2018年1月6日 13時) (
レス) id: 4aa70732e7 (このIDを非表示/違反報告)
カエデ(プロフ) - とても読みやすくて面白かったです！これからも読ませて頂きます！頑張ってくださいd('∀'*) (2018年1月4日 12時) (レス) id: f2c692053c (このIDを非表示/違反報告)
瑪瑙(プロフ) - あんばーるさん» コメントありがとうございます！気付いたらいつの間にかダリューンの物語ができていました…笑 少しずつ更新していきますので、よろしくお願いしますm(__)m (2017年9月1日 13時) (レス) id: 4aa70732e7 (このIDを非表示/違反報告)
あんばーる - アルスラーン戦記好きな者です！ すごく素敵なお話しでした！ダリューン沼は深いのではまっちゃいますよね(*´∀｀) (2017年9月1日 2時) (レス) id: 212817a7b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙 | 作成日時：2017年6月21日 22時
