大切なあなただから ページ22
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アイドルやったらよくあることなんかな、これ。いや、でも普通に犯罪やない？
人は焦ると逆に冷静になる、というのは本当のことだと思う。ぴったりくっついてくる足音に不審感を抱いたのは、約1週間前。気のせい、気のせいって思っていても、どうにもその不審感が拭えなくて。試しに小走りをしてみたり、道を変えてみたり。それでも着いてくるその足音に、つけられていると確信した。
最近はみんなで帰ることが多かったから油断してたな......次は大ちゃんとか大晴についてきてもらおう。うん、それがいい。しかしこれ、このまま帰ったらあかんやつやんな？家バレるし...え、
『...詰んだ』
どうにかして、撒かないと。一か八か、勢いにまかせて走り出そうと、した。
「…あの、Aちゃんですよね？」
『あ、えっと、はい』
肩を叩かれて、足を止める。話しかけられたからにはしっかり対応しなきゃ、なんてこんなときまでアイドルなんやな、私。どこか他人事のように捉えていた視線や足音が、一気に現実味を帯びて。うるさい鼓動を落ち着けるように、ぎゅっと拳を握った。
「こんな夜に1人で、危なくないですか？」
『そう、ですかね…？』
「そうですよ！僕が送っていきます」
『へ、』
急に手首を掴まれて、目の前にはさっきと変わらない笑顔の男性が立っていて。こわい、嫌だ、どうしよう、そんなことが頭を駆け巡るばかりで、体が動かない。
『…あ、の、離してください』
「え？なんで？家、こっちですよね？」
家、バレてる。そう認識した途端に、とてつもない恐怖が私を襲った。ここから逃げなきゃあかん。そう思って、少し緩んでいた手を振り払い、一目散に反対方向に逃げた。
無我夢中で走っていたら、いつの間にか足音が聞こえなくなっていて。その場にしゃがみこんで、震える手で携帯を開いた。
正門くんの声が聞きたい、正門くんに会いたい…
その思い一心で、通話ボタンを押した。
正「もしもし？どぉしたん、こんな時間に」
『たすけて…助けて、正門くんっ…』
正「え？A？今どこおるん？」
『…公園』
正「昔よお行ってたとこやんな？分かった、すぐ行くから通話繋いどいてな？」
『うん、』
走っている正門くんの息遣いに、妙に安心した。
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名無し59740号(プロフ) - 「大橋くんに、愛される。」のパスワードを教えていただきたいです！ (2月11日 1時) (
レス) id: cd3c0aeb36 (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - 初めましてコメント失礼します！「大橋くんに、愛される。」を読みたいのですが、パスワードを教えていただけないでしょうか？よろしくお願いいたします！ (9月25日 8時) (レス) id: faee03a960 (このIDを非表示/違反報告)
のんちゃんっっっ(プロフ) - 初めましてコメント失礼しますm(_ _)m『その恋心を、自覚する。』『大橋くんに、愛される。』を読みたいのですが、パスワードを教えていただくことは可能ですか？よろしくお願いします🙏🙏 (7月26日 12時) (レス) id: 07a93329c4 (このIDを非表示/違反報告)
みずたま(プロフ) - しおんさん» ありがとうございます☺️♡ (6月21日 20時) (レス) id: 3593907927 (このIDを非表示/違反報告)
しおん(プロフ) - みずたまさんの文才最高です！ (6月20日 23時) (レス) id: 7cc3201467 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みずたま | 作成日時：2022年10月23日 21時
