別れ ページ4
「ねぇ、あの娘でしょ？」
「そうそう…」
「煉獄様の屋敷に居候してるらしいよ…」
「女中じゃなくて？」
「炎柱様の優しさに胡座かいてるんじゃない？」
「自分が特別だとでも思ってるのかしら？図々しい」
「杏寿郎様が新しく炎柱邸を頂いたらしいわよ！」
「そのうちに、ご実家だけじゃなく炎柱邸まで乗っ取るつもりかしら？」
そんな陰口が自分の耳に入っているようになったのは何時からだろう？
「うるせえ。喋る暇があんなら鍛錬しろォ。クソがァァァ！！
」
「あー、嫌だねえ。嫉妬って。悪口言ってる時の顔って地味に可愛くねえよな」
庇ってくれる人もいる。
「Aは俺と一緒だ(馴染めていないだけで嫌われてはいない)」
言葉に足らずで誤解を招くが優しい人もいる。
「Aとの関係については直接、俺に話して欲しい。柱である俺が責任もって説明する！」
杏寿郎自らも矢面に立つ。炎柱としての責務に差し支えは出ていないだろうか？確かに今に至るまで煉獄家に身を置かせていただき、ましてや、現炎柱と恋仲になるなど烏滸がましいことこの上ない。そのうちに「柱を誑かす悪女」といわれのない噂まで立つようになった。
季節がまた巡り一つの決断をする。
「槇寿郎様。今までの身に余るご厚意、本当にありがとうございました。今日を限りにこのお屋敷を出て、一人で生活していこうと思っております」
槇寿郎様の朝餉の片付けにお邪魔した際、ご挨拶をする。必死に涙を堪え、声が震えているのが自分でも分かる。返事はない。いつもは背を向けられていることを寂しく思ったが、今日は顔を見られなくてほっとする。
その後、千寿郎にも挨拶をする。
「Aさん、兄上には相談したのですか？このお話は兄上が任務から戻ってきた際に、きちんとお二人で話し合うべきだと思います」
この子は、実年齢よりずっとしっかりしている。杏寿郎にそっくりな瞳を向けられ声が詰まる。
「ごめんね。私、杏寿郎と話したら離れられなくなっちゃう。そしたら、迷惑かけ続ける事になっちゃうの」
まだ少年の可愛らしさが残る千寿郎を思わず抱きしめた。
杏寿郎とは、向き合うのが怖い…。
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猫巻(プロフ) - 桃平さん» 夢主じゃ、童磨殿には敵いませんからね…😣しばらく地味な展開になりそうです😢 (2021年12月8日 7時) (
レス) @page12 id: 1125bff897 (このIDを非表示/違反報告)
桃平(プロフ) - え⁉️😱夢主ちゃん⁉️よもやーーーッ (2021年12月7日 23時) (レス) @page12 id: 338e350c4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫巻 | 作成日時：2021年10月18日 1時
