伊黒小芭内2 ページ31
「俺は、薄汚い一族の人間なんだ…。この眼が、光を知らなければ汚いものを見ずにすんだかもしれない…。俺が生きることを望まなければ50人の命は奪われなかったかもしれない…」
気づかぬうちに涙が流れていた。
「小芭内くん、生きたいと思うのは自然なことだよ。悪いのは小芭内くんじゃない、鬼だよ…」
Aも泣いていた。
「生きたいと願っても叶わない命はたくさんある。今ある己の命を人の為に使って行かないか？世の中にはたくさんの仕事がある。君のやりたいように人の役に立てばいい！共に頑張ろう！」
小芭内の話を神妙な面持ちで聞いていたが、杏寿��は明るい声で励ます。
「俺も、一緒に稽古をしてもいいか…？」
小芭内の心が未来に向かって歩き始めた。十三で槇寿��に助けられるまで簪より重い物を持ったことのなかった小芭内も血の滲むような努力を重ね、うねりのある予想のつかない軌道だが驚くほど正確な太刀筋を身につけた。それでも小芭内も炎の呼吸は会得できなかった。
ある日、小芭内が槇寿��の部屋から出てきた後、杏寿��とAに告げた。
「俺も鬼狩りを目指そうと思う。だが、俺は炎の呼吸はできそうにない。他の育手を紹介して貰えないかと槇寿��殿に話をした」
「えっ！じゃあ、このお屋敷から出ていくの？寂しいよー」
「そうか！寂しくはなるが、小芭内に合った呼吸が見つかるといいな！次に会うときは鬼殺隊の同僚か！」
杏寿��とAは自分の想いを小芭内に告げる。小芭内は、少し恥ずかしげな表情で二人で二人の声を聞いていた。
庭の木々がすっかり葉を落とす頃、小芭内は水の呼吸の育手に引き取られていった。
小芭内が女性嫌いなこともあり、杏寿��と千寿��以外は、それぞれが別室で眠っていたがAはなんとなく寂しい。兄弟の部屋の襖をそっと開け
「今日は一緒に寝ていい？」
杏寿��とAが千寿��を挟み、三人で『川』の字になって眠った。
＊＊
槇寿��は一人、今夜も酒を飲む。
「瑠火、俺の助けた子が育手の元へ行ったよ。命が助かった事を親戚に罵られ、これから鬼狩りの道に進むそうだ。助けた命が幸せになるとは限らないんだな、生きていく方が辛い事もあるんだな。俺がしたことは正しかったのだろうか？瑠火、教えてくれ…。もう疲れたんだ…」
酔ってそのまま眠る。酒が旨いのか不味いのかも感じることが無くなっていった。
＊＊
大正こそこそ噂話
煉獄さん、教養もありそうなので勝手に旧制中学に進学させました。
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猫巻(プロフ) - 桃平さん» 今回は冨岡さんを多めに登場させる予定です😀冨岡さん、あんまりお喋りが得意じゃないから「難しいなあ」って、思うんですが、カッコいいのにどこか天然で可愛い人ですよね😃💕 (2021年10月16日 0時) (
レス) id: 1125bff897 (このIDを非表示/違反報告)
桃平(プロフ) - 冨岡さん登場😳✨夢主ちゃんも隊士になり、これから煉獄さんとどんな展開になっていくのか楽しみです✨✨ (2021年10月15日 14時) (レス) @page50 id: 338e350c4a (このIDを非表示/違反報告)
猫巻(プロフ) - 衣世さん» 衣世様、もう信じられないくらいカッコいいですよね！制作側に煉獄さんガチがいるとしか思えませんね💕 (2021年9月26日 14時) (レス) id: 1125bff897 (このIDを非表示/違反報告)
衣世(プロフ) - 羽織わさっ！わかります！ぎゃあぁぁぁ(*/∀＼*)ニヤニヤが止まらないですよねっ！！ (2021年9月26日 10時) (レス) id: 1ea4fe96cf (このIDを非表示/違反報告)
猫巻(プロフ) - 桃平さん» 桃平さん、おはようございます😃ホント、楽しみですね！おこがましいですが、こっちの煉獄さんも公式様に負けないくらいカッコよくできるよう頑張ります🙋 (2021年9月26日 9時) (レス) id: 1125bff897 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫巻 | 作成日時：2021年7月7日 2時
