32話 ページ34
「申し訳ねぇんだが、オレが気付いたのはついさっきのことだ。薔薇の迷路に居たら突然なんかすげぇ時間経ってる気がして、慌てて隠れて日付け調べたら1年経ってた。で、リドルに可哀想なことしちまったからな、とりあえず最初にリドルんとこに顔出そうと思ったらなんか変な雰囲気だったから様子見て止めた。……あー、隠すのめんどくせぇから言っちまうが、これオレが多分自分で記憶消してる。で、オレが自分の記憶消すってことは、──まあ多分、1年間大したことなかったんだろ。マジでお前らやこいつに申し訳なくて、消したんだと思うぜ」
片眉を上げて瞼を閉じ、なんでもない様子でそう告げるAの言葉には、何か裏があるようには見えず。
「とりあえずオレなんも覚えてねぇし、そもそもピンピンしてっからなんかお前らが考えてるような重大なことがあった雰囲気もねーし……1年顔出せなかったのにはなんか理由がありそうだが、まあ少なくとも今のオレには関係ねぇしな……寝てたら1年経ってたのと変わんねぇからよ、そういうことで良いだろ。……ただいま！」
おかえり、と暖かい声と拍手が響く。ハーツラビュル生の半分以上は号泣しており、直接の面識のない1年まで数人、つられて泣いていた。
「申し訳ねぇんだが、今日……いや、暫くはリドルにかかりっきりにさせてくれ。これ……見たらわかると思うが、こんなかわいくなっちまってるからよ」
事の発端となったリドルの怒りの原因を知らずとも、リドルのその様子を見れば、それに異論を唱える者など居るはずも無く。
「これからは留年の方のローズハートって呼んでくれていいぜ。じゃあな、また」
最後にいつもの調子を見せ締め括り、そう言ってリドルを抱えたまま壇上から降り寮の方へ戻って行くAの、リドルの頭がある方の肩は──わかりやすく濡れてシャツが透けており、それに気付いた者たちは一様に頬を緩めた。
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功徳(プロフ) - オパールさん» 完結しているのでよろしければ続編に行っていただいて最後まで読んでいただけると嬉しいです🥰 (11月10日 20時) (
レス) id: e0d582f997 (このIDを非表示/違反報告)
オパール - すんごく面白い！です。 (11月10日 20時) (レス) @page50 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
チョコドーナツ(プロフ) - 自分さん» はい！フォロバして頂いてました！こちらこそありがとうございます！テスト期間終わったらどんどん読んでこうと思います(≧▽≦) (2022年7月4日 20時) (レス) id: 915577a7d1 (このIDを非表示/違反報告)
自分(プロフ) - チョコドーナツさん» ありがとうございます〜恐らくフォロバしていると思います〜引き続きよろしくお願いします〜 (2022年7月4日 8時) (レス) id: a1f82c8f4e (このIDを非表示/違反報告)
チョコドーナツ(プロフ) - 初めましてー！ネッ友からの紹介で殴れ、リドルを少しですが読ませて頂きました！凄く面白いです！あ、Twitterもフォローさせて頂きました！✨ (2022年7月3日 19時) (レス) id: 915577a7d1 (このIDを非表示/違反報告)
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