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49話 ページ2

確かに全ての生徒に愛想を振りまかなければならなかった過去と比べると、──現在も時折絡まれるものの数は激減した──現在の方が格段に楽だと──そう、思ってしまい。


「だとしても、いつまでも続かねぇし」

「いつまでも続ける必要がどこにあるんだ?」

「……」

「一緒に居るのが楽なうちは一緒に居ればいいだろう」

「……そんなベタベタしてて」

「ああ……もうよいよい。本人同士で話し合え」

「は……」


言うが早いか、マレウスはAの手首を掴み。

Aがマレウスの顔を見上げた際には、そこはもうマレウスの部屋ではなく。


「え……?あ、マ、マレウス先輩……?A?」


驚いた様子でこちらに反射的に向けていたマジカルペンを下ろすリドルに、マレウスは非常に楽しげに。


「リドル・ローズハート。お前のきょうだいが、お前と一緒に居ると楽だと言っていたぞ」

「え……」

「おまけにしたいことが見付からない故見付かるまでは側に居させて欲しいと」


なんだそれそんなこと言ってねぇ、とAが口を挟もうとすると、背中に魔法の熱を感じるので溜め息を吐いた。


「……ほ……本当?A……」

「……」

「……Aは違う、だろう」

「……え?」

「隠そうとしていたけど、……ボクとずっと一緒に居るの、解決したいと思ってただろう」

「……」

「ボクはそれを見ないふりできるくらい、キミと一緒に居たかったけど」


「A、自分がどう思っているのか教えてやれ」


まだ得意げな顔をしているマレウスに、一瞬苛立ちを覚えるが。

額に手を当て、一度深呼吸し。マレウスの言う通り、自分の思っていることを、ちゃんと見つめて──直視して。


「……リドル?オレはさ」

「うん……」

「お前に肩入れしすぎて、お前の邪魔んなんねぇかが怖いんだ」


いいぞいいぞとでも言うのか、背中を撫でるマレウスに苛つきが再度押し寄せるが。


「……ほ、本当?」

「……ああ。本当だぜ」

「キミがそんな……嬉しい、な」


一歩近付き、Aの手をとるリドルの表情は、きらきらと輝いていた。

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功徳(プロフ) - オパールさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました🥰他の作品でもお待ちしてます🥰 (11月10日 20時) (レス) id: e0d582f997 (このIDを非表示/違反報告)
オパール - 2人ともかっわいい…。溶ける!素晴らしい作品を作ってくれて、本当にありがとうございますっ! (11月10日 20時) (レス) @page47 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
自分(プロフ) - Shiroさん» ウワーありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいすぎる……😚😚😚好き…… (2023年1月14日 23時) (レス) @page17 id: e0d582f997 (このIDを非表示/違反報告)
Shiro(プロフ) - 初めまして、コメント失礼いたします。素晴らしい作品をありがとうございました!!読み進めていくうちに心が抉られ揺さぶられ、感動の連続でした。心情を細やかに書き出すことのできる語彙力・文章力、私も見習いたいです。本当に素敵な作品でした!✨ (2023年1月4日 2時) (レス) @page47 id: 033ac6eba0 (このIDを非表示/違反報告)
自分(プロフ) - チョコドーナツさん» お読みいただきありがとうございましたすぎる……!!!🥰🥰🥰タイトル回収のとこ盛り上がると思ってたのでめちゃ嬉しいです🥰🥰🥰ヤッター‼️ (2022年8月1日 12時) (レス) id: a1f82c8f4e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わたし | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年11月25日 7時

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