Triangle 2 (ページ8)

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今日も濱田さんのいないサークル。

もちろん濱田さんがいなくても、
活動は楽しくて、いつも通り友達や先輩とワイワイ騒いでいた。

ちなつ先輩は今日も来ていて、
いつも通り話す。

「ちなつ先輩はもう就職決まったんですか？」

「うん、私はちょっと前から会社にバイトに行っててそのまま。
だからまぁラッキーだったんだ。」

「へぇ‼すごい！
そういうこともあるんですね。」

「うん、色々あるよね。
りかちゃんも早めに始めた方が後が楽だよ。」

「わかりました。
ちなつ先輩と話してるとすごい勉強になるー‼」

「よかった。」

そう言って微笑んだちなつ先輩。

「あ、そう言えばちなつ先輩、
前言ってた先輩の恋の話聞きたいです。」

「え？あ、そう言えばそんな話したね。
ふふ笑
ちょっと恥ずかしい。」

「…ちなつ先輩てほんとかわいいですね。」

「いやいや、そんなことないよ。
私の好きな人はね、高校の時の先輩なんだ。
2つ年上の。
だからもう社会人なんだけどね。」

「へぇ‼素敵ですね。
その人とは今も会ったりしてるんですか？」

「うん、たまにね。
なかなか会えないけど、
時々ご飯いったりはしてるんだ。」

「いいですねー‼
付き合ったりしないんですか？」

「うーん、
私は付き合いたいけど、彼はどうなんだろ。
私からはなかなか告白できなくてさ。」

「そうなんですか…
ちなつ先輩めちゃくちゃかわいいから、ほっといたら誰かに取られちゃうのに。」

「ふふ笑
何言ってんのりかちゃん笑
私全然かわいくないからね。」

こんなに優しくてかわいい先輩でも
恋に悩んでいるんだ。
そう思うと、
私の濱田さんへの想いなんて、遠い気がした。

「りかちゃんは？
好きな人いないの？」

「え、私ですか？
私は…いない…かな。」

「そっか。
できたら教えてね、応援するから‼」

「ありがとうございます。」

なんとなく、まだちなつ先輩には
濱田さんの事を言えなかった。