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「荷物適当に置いていいよ」
キッチンへと向かったA
黒いソファの横へバッグを置き、少し当たりを見渡す。
女物はなさそうとか、なに変なこと考えてるんだ自分。
「はい、ブラックいける?」
「いけます。お手数おかけしてすみませんお気遣いありがとうございます!」
「よかった。あとそんなかしこまらないで、なんか寂しい」
「寂しい?」
「昔のくそガキみたいな茨知ってるからかな、距離置かれてるみたいに感じちゃう」
ソファの隣に座ったA。
口元は笑っているが眉尻は下がり、しゅん、と大型犬のようにしょげた。
……。
「このキャラがもう定着しちゃってるのでなんとも…ですがAの前では俺も……素直でいたいとは思ってますよ」
「ほんと?」
「えぇ。こんなことを言うのも小っ恥ずかしくてケツが痒くなりますがね!」
「…え、茨後ろいじってるの?」
「はあ?違いますけど。」
「なんだ、」
ス、とAの目が細められる。
それはまるで獲物を捉えた獣のよう。
まずい、ケツがとか言わなければ良かった。
わかっているのに、体が動いてくれない。
Aに軽く押されたと思えば上に乗られていて、片手で容易く腕を掴まれた。
「じゃあ俺が初めて?」
「っA、」
「茨の前、も俺だったもんね?」
「ちょ!ぁ…」
……そうだ、この人からは逃げられない。
足も膝が固定されているせいで自ら上げることはできない。
服の裾から手が入り、腹筋をなぞる。
「しっかり鍛えてるね、偉いよ茨」
「必要なことなので…」
「そうだね。あの激しいダンスも難なくこなしてるし、ただ、」
「うぁ、」
「腰振りは苦手なのかな」
スルッと手が股関節の方へ移動した。
自分が熱いせいか、Aの手が少し冷たく感じる。
緊張と高まりで息がうまくできない。
キスもされていなければ、それを直接触られてもいないのに。
至近距離でのAの顔と香りと息遣いに自然と虜になる
「いばら」
「A」
「ロケ中から我慢してて偉かったね」
「はい、……ん、」
「昔はキスすらしてなかったけど、もう大人になったからね」
「Aのきす、すきです」
「ふふ、俺も。」
Aの膝でみっともなく開かれる俺の足。
この体制、いやだ、
「大丈夫だよ茨。
……なんにも考えられなくしてあげる」
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はなちゃ(プロフ) - サンゴさん» コメント、応援ありがとうございます!!すごくすごく嬉しいです!!🥰仕事忙しかったり書いてもなんか違うなって消してばかりで更新遅くてごめんなさい、、!頑張りますほんとにありがとうございます❤️ (2023年1月27日 19時) (レス) @page25 id: 2736857ed6 (このIDを非表示/違反報告)
サンゴ - はじめまして!この作品が大好き過ぎてコメントしてしまいました!!ずっと応援してます!!茨とイチャイチャさせていただいて本当にありがとうございます!!!!!(早口)頑張ってください!!! (2023年1月23日 23時) (レス) @page25 id: e71bbd766c (このIDを非表示/違反報告)
yu- - いえ、我儘言ってすみません。とてもおもしろかったです😊 (2022年11月20日 10時) (レス) id: f02eee6231 (このIDを非表示/違反報告)
はなちゃ(プロフ) - yu-さん» コメントありがとうございます☺️最低評価をいただいたのでモチベがなくなってしまいまして…申し訳ありません🙇🏻♀️ (2022年11月19日 11時) (レス) id: 2736857ed6 (このIDを非表示/違反報告)
yu- - え、続きすごく気になるんですけど ... (2022年11月19日 11時) (レス) @page14 id: f02eee6231 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はなちゃ | 作成日時:2022年11月2日 14時