ピリつく空気 ページ32
.
「…で?どうしてそんな目を腫らして来たんです?」
「うるさいね!毒蛇のくせに!」
「ふふ、日和くん可愛い」
「もー!凪砂くんも馬鹿にしないでほしいね!」
「朝っぱらからなんなんすか〜…茨、今日本番用のメイクもするんじゃないんすか」
「そうですね…では予定をズラして、先に衣装次に立ち位置確認、で頭から通しにいたしましょう。メイクは最後ですな」
「それがいいっすね」
あの後、子供の時みたいに思いっきり泣いたお兄様は当たり前だが目を腫らしてしまった。
冷やしてもすぐ引くことはなく、時間を待つしかない…
ごめん、お兄様。
衣装合わせに入るため、自分は職員証を下げ、舞台袖やステージ周囲を見回った。
「随分と熱心ですね。」
後ろからの気配はなかったはずなのに、気がつけば声が聞こえた。
茨でもない、誰だ
「職員の方でもないですね。」
「そんなに警戒なさらないでくださいまし。」
ピリつく空気
嫌な感じがする。
紺色の短髪で、涙ボクロが特徴的なその人はふふ、と口に手を当てて上品に笑った。
「すぐ警戒をし、動ける姿勢をとるのは素晴らしいですね。優秀な護衛様が増えたようで、さぞかし茨も生き生きすることでしょう。」
「茨を知ってるんですか」
「えぇ。ずっと昔から…」
スっと目を細め、私を見極めるかのように観察してくる。
随分と上から目線だな、こいつ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 116人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:はなちゃ | 作成日時:2022年9月21日 22時


お気に入り作者に追加


