足音と嫌な気配 ページ17
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｢……！A！｣
｢は、日和お兄様…？何故こちらに｣
すっかり熟睡していた、
日和お兄様の声で現実世界へと戻された。
｢もう！なにをしているんだね！！毒蛇はどこに行ったの？｣
｢申し訳ありません、茨は…どこでしょうか、｣
｢女の子一人置いてどこか行くだなんて！悪い日和！｣
｢ちょ、おひいさん、声がデカすぎっすよ。すんませんね寝起きだってのに｣
｢いえ。ジュンはどうされたんですか？｣
｢茨に用があっておひいさんとここまで来たんすけど、開けたら寝てるAだけだしって感じっす｣
｢なるほど｣
手に持っている鍵は事務所用と書かれた札が着いているためマスターキーらしい
鍵閉めて行ってくれたのはいいけど、どこか行くなら起こしてくれれば良かったのに。
日和お兄様もぷんぷんと怒っている様子
｢ジュンくん！今すぐ毒蛇を呼んで！！悪い子にはちゃんと言ってあげなきゃ分からないからね！｣
｢はいはいわかりましたよっと。…あ、また変なこと言わないでくださいよぉ？｣
｢僕はいつだって正しいことを言っているね！｣
｢…多分茨もうすぐ来ますよ｣
｢え？｣
眠たげな頭を回転させれば、遠くに聞こえる足音の中に茨の音をみつけた。
少ししてコツコツ、とこちらへ向かって続いていた足音はちょうど目の前で止まる。
｢おや、お揃いですか！如何かされました？｣
｢毒蛇！！どういうことか説明してもらうね！｣
｢なんです、藪から棒に…｣
ドアを開け入ってきた茨に飛びかかる日和お兄様
まためんどくさいモードかって顔から滲みでてる茨。
やれやれといった様子のジュン
……そして、茨に続いて入ってきたあんず様。
｢あんずちゃん？君が何か関わっているの？｣
日和お兄様がきけば、可愛らしい笑みを浮かべて口を開いた。
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作者名：はなちゃ | 作成日時：2022年10月12日 18時
