ただの友人4 ページ21
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山本が転勤して1ヶ月…
初めてこはきゅんたちとランチした時山本に合った電話は転勤の話だったと言う。
翌朝の朝礼で知ってかなりショックを受けた。
なんで、急に、
そんなこと考えてもわからないんだけど。
「んああ終わらない」
机に突っ伏すも終わるわけが無い。
今までは定時退社ばかりしていたのに趣味仲間がいないためモチベが上がらず、情けなくも残業中だ。
結局こはきゅんとも次の予定立ててないしぃ〜
私が引っ張って連絡してあげればいいんだろうけど、そもそもそんなに恋愛経験豊富じゃないしわかんないしぃ…。
大人気なく拗ねながらこはきゅんとのトークを更新しまくる。
連絡来ないかなぁ、なんて。
こはくAはん。お疲れ様。次の予定なんやけど、水族館の後は動物園どうかな思うて。動物好き?
「こは…!!!やば!!!」
思わずガバッと起き上がる。
周りにはまだ残業してる人もいるのに声がでかかった。
こはくあれ、えらく既読早いな。もしかして見とった?
出た。こういう時に送られてくるやつ。
しかも2回。
観念して何とか握っていたマウスを手放し、スマホを両手で持った。
Aごめん。ちょうど見てた。こはきゅんのこと考えてて。
A動物、好きだよ。私次平日なら火曜日が空いてるけどどうかな?
すぐ既読がついて、しばらく返ってこなかった。
…なんか変なこと送ったかな
こはくわしも、Aはんのこと考えとった。
同じやね。また予定確認して連絡するわ、待っとってや
次は既読をつけず、メッセージ画面のところを長押しをして文をこっそり見る。
溢れる好きぃー!!と叫びたい気持ちを抑えて頭を抱えた。
……仕事終わらせよ。
久々にやる気が出たのは彼のおかげだった。
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作者名:はなちゃ | 作成日時:2021年6月26日 21時