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29.華がない私の刀は ページ30

もがいてみるが手首足首しか動かない



身体が、糸で重い



虚を睨めば、勝ったとでもいう様にこちらを悠々と見つめ吠える


ついに小蜘蛛の糸は私の両手を包み始めた



あぁ・・・どうしよう



これじゃ浅打使えないじゃん



私、こんな任務で死んじゃうの?




そんなの嫌





こんなところで死にたくない




だって



まだ、日番谷さんに好きって伝えてないもの。





〈よく言った〉





『破道の三十一 赤火砲!』



手元に精いっぱいの霊圧を込めて放つ



暴発にも等しいその威力で両手の糸は焼き切れた



だけど、まだ両足と背中が自由じゃない



赤火砲で糸を焼き切られた蜘蛛の虚は強く怒り岩壁を伝いこちらへとやってくる



あぁ、今の状態でこっちに来たら・・・長くは持たないかも



応戦する覚悟で強く目を瞑り、浅打の柄へ手をかける



せめて今だけで良い、この状況を生き抜くために戦う


だから折れないで、私の浅打。




〈違う、浅打などではない〉






え・・・?






ふと、何かの気配を感じて私は目を開ける。



目を開けるとそこは大きな彼岸花の中だった



周りは黄色や白といった彼岸花や菊が咲いている



あれ・・・蜘蛛の虚は?



下を見てみると丁度飛び降りれる程度に地面が見えた




というか、ここどこ?




「分からぬか」



キョロキョロと周りを見ていると黒髪に赤と紫の着物に茶色の袴を着た女性がこちらへと現れた。



「妾の名は花紅地-カグツチ-」



『花紅地、さん?』


「さんなど要らん。はぁ・・・本当に阿呆の様だな」


『あの・・・初めて会っておいて阿呆って言うのは』


「よく聞け、妾はお前の斬魄刀じゃ」


『えっ』


「此度 お前が見事、妾を目覚めさせた。その褒美に力を貸してやる」


「要件はそれだけじゃ、ほれ。阿呆はとっとと帰るが良い」



黒い爪の指を額に置かれる



冷たい




〈全く、次はもっとマシな頭になっておけこの阿呆めが〉

30.華がない私の斬魄刀→←28.華がない私の蜘蛛討伐



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設定タグ:BLEACH , 日番谷冬獅郎   
作品ジャンル:恋愛
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白銀水龍(プロフ) - 更新履歴がありません! (2019年4月12日 6時) (レス) id: e63f949200 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:茜白子 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2017年4月10日 7時

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