[FEif]恵まれ無かった“真”第一王子~2章~[男主]

白夜最高位軍師 ページ3

カムイ「えっと...ここがテンジン砦...やけに静かだけど...誰もいないのか...?」

スタ、スタ、スタ.........

カゲトラ「! あの人は...。」

カムイ「ユキムラさん...。」

完全に裏切り者となったカムイを睨むように見るユキムラさん。

思わず私はカムイを後ろに回す。

私よりカムイのほうが強いのはわかっている。

でも、カムイはすぐに死んではならない存在だから。

ユキムラ「よくも抜け抜けと顔を見せられたものですね...裏切り者のカムイ様。」

カムイ「...っ!!」

ユキムラ「...アクア様、貴方も同じです。白夜の王女として育てられても、有事になればあっさり背を向けてしまわれるとは...貴方にとってこの国は、ただの異邦でしかなかったのですね...?」

アクア「.........。」

ユキムラ「カゲトラ様、リョウマ様がお待ちだと言うのに、まだ逃げるおつもりですか?その上、裏切り者達と共に...!」

カゲトラ「わ...私は......カムイだって、裏切り者では.........!」

裏切ってなどいない。

カムイにはカムイの考え、そして、世界を救う手があるんだ...

カムイ「ち、違うんだ、ユキムラさん!僕たちはこの国を裏切ってなんかいない!本当の敵は、別にいるんだ!それは僕でも、ましてや暗夜でもない!だからどうか...」

ユキムラ「無駄ですよ、言い訳など!」

カムイ「ユキムラさん...。」

話の頭から挫かれたカムイに反論の意も無く、黙ってしまった。

嗚呼、白夜の者は冷たい...

そして、ユキムラさんの口から衝撃の言葉が落ちる。

ユキムラ「貴方が仲間を見捨て、裏切ったせいでリョウマ様は行方知れずとなり...タクミ様は暗夜に捕らえられてしまったのですよ!」

カムイ「まさか...リョウマ兄さんとタクミが...。」

ユキムラ「リョウマ『兄さん』...?」

信じて→←真実へと続く道

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す