そのよん ページ4
そんな約束も思い出も全部無駄になって。
恋愛映画の主人公も真っ青になるくらいの早さで彼は私の前から、この世界からいなくなってしまった。
「…これ、彼が君宛に書いてたものだよ。自分に何かあったら渡してくれって頼まれてたの。」
おずおずと、差し出された志麻くんの髪の毛と同じ色の封筒を震える手で受け取る。…開くのが怖い、これをみたら彼がいない事実を認めなきゃ行けない気がして。
看護師さんが酸素マスクと点滴を外してくれた。
あとから思ったけど、この看護師さんも全部知ってみたい。
病室は静かだった。私しかいないから。窓の外、憎いほど眩しい青空に背を向けて布団を被って。薄暗い掛け布団の中でもらった封筒の封を切った。
……小さく折りたたまれたメモ用紙が入っている。こんなに大きい封筒にメモ用紙だけ？
「
クイズ１:俺のお気に入りの服
」
探せ探せェ！と話してる彼渾身の絵が書いてある。相変わらず、絵は下手だった。思わず笑みが零れる。
「……さがすか。」
布団から出て、スリッパを履く。そして彼のベッドの方のチェストを探る。彼の匂い、正しくは彼の家の柔軟剤の匂い。
この匂いが好きで、彼のお母さんに何を使ってるのか聞いたことがある。商品名は覚えていないけど、フローラルフルーティの匂いだった。
たまに一緒に洗ってもらって、彼も「お揃いやな」なんて笑ってくれて。
オシャレさんであった彼はたくさん服を持ってた。確か、お気に入りの服は黒地に白い文字で「First Order」とピンクの唇の絵がプリントされたTシャツ。
「あ、あった。このTシャツがどうしたの…。」
最近彼はこのTシャツを着てなかった。それと何か関係があるのだろうか。考えながらTシャツを手に取って広げる。そうすると紙が落ちてきた。
「正解。このTシャツはAにあげる。大切にしたって。」
「
クイズ２:俺の好きな小説
」
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すめらぎ しき(プロフ) - ぺるはむさん» えっそんなこと言っていただけて嬉しいですありがとうございます.......！！ (2019年6月19日 14時) (
レス) id: e8e9029435 (このIDを非表示/違反報告)
ぺるはむ - 志麻くんの感動系めっちゃよかったです！ところどころ志麻くんの面白いところも入ってて読んでてすごい楽しかったです！ (2019年6月19日 8時) (レス) id: 134342f6dc (このIDを非表示/違反報告)
すめらぎ しき(プロフ) - かなとさん» 至らぬ点ご指摘頂きありがとうございました。二度と、このようなことがないように努めます。 (2019年6月13日 21時) (レス) id: 34d01c0035 (このIDを非表示/違反報告)
すめらぎ しき(プロフ) - かなとさん» すみません...直ぐに外してきます。 (2019年6月13日 21時) (レス) id: 34d01c0035 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年6月13日 21時) (レス) id: 9a44da808d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すめらぎ しき | 作成日時：2019年6月13日 21時
