俺はアーヤの心の友だから。

memory9 彩side ページ10

彩side

若「それで決まりで、いいよな。」
ううっ！
まず、佐田さんかどうか確かめよう。
彩「じゃあ、私の質問にいくつか答えて。」
若「あぁ。」
彩「…同じ学年？」
若「あぁ。」
彩「…どんな髪型？」
若「えっ…。」
え。もしかして、佐田さんと会ったことないとか？
彩「じゃ、髪の長さは？」
若「えっと。こんくらい？」
若武が腰より上くらいを指した。
佐田さんではない。
どちらかというと、武田菜穂みたい。
彩「出会った場所はどこ。」
若「う…んと、図書館。」
彩「…ねぇ若武。それさ、武田さんに当てはめてる？」
若「えっ…」
彩「さ…あ、その子にあったことないの？」
聞くと、若武はグッと詰まる。
会ったことないんだ。
なら、私が写真を見せる必要はないでしょ。
彩「ごめんけど私、その協力はできない。」
そう言って私はカフェテリアを飛び出した。
武田さん、佐田さんまでも協力しなきゃなんて、たえられない。
もし佐田さんでなくても、若武はその子と会ってない感じだった。
それって、騙したことと同じじゃないの。
私が悲しかった原因の大半が嘘をつかれたれたことだった。
若武…なんで私に嘘をついたの？

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