俺はアーヤの心の友だから。 (ページ9)

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memory８　彩side ページ9

彩side

私が急いで席に着くと、皆はシーンとしていて、顔には汗がタラリ。

彩「何を話してたの？みんな早かったね。」

私が話しかけても、固まっているだけだった。

私がムスッとしていると、初めに正気を取り戻したのが黒木君。

黒「ごめん。あ、みんな早かったから、男子の会をしてたんだ。」

へぇ。

彩「どんな内容だったの？」

上「男の話。」

上杉君がピシャリとそう言い、その話は終わった。

なんか、こういうの、前にもあったよね…。

たしか、切られたページの時。

私がズ～ンとしていると、若武は言った。

若「では、ＫＺ会議を始める。今日は、俺からの調査依頼だ。」

私は、ドキドキしてシャーペンを握る。

若「それはだな…俺の好きな人を探してほしいんだ！」

若武と翼以外がズッコケる。

だって…それって前にもあったじゃない。

武田菜穂のこと。

私、武田菜穂にいじめられてた…というよりは、陰口？を言われてた、かな。

今は一番の友達になった。

手を貸すの、あまり乗り気ではなかった。

小「それ…、前にもあったよね。」

上「次はどの女に目を付けたんだ？」

黒「気になるね。」

次は翼がズッコケる。

翼「前にもあったの？」

私は翼に事情を説明した。

ついでに、その子は浜田だったんだよ、とも言った。

そして思った。

あぁ、次の子が佐田さんか、佐田派の人ではありませんように！

できれば、浜田ではありませんように！

佐田さんってね、あまり合わないんだ。

ちょっと、ニガテ。

祈る思いでいると、若武と翼で、上杉君と黒木君で、お互い目配せした。

私と小塚君だけが、キョトン。

彩「小塚君…あれは何？」

小「さぁ…。」

よかった、仲間がいた…。

若「その子は、浜田だと思う。制服が浜田だった。」

うっ！

若「アーヤ、前みたいに、写真を持ってこられるか？」

げ！

彩「えっと、どこにしまったか、忘れた…。あと、1年の時だし、翼もいなかったし…。」

若「最初はわかるけど、翼がいなかったのは理由になるのか？」

う、好きだから、なんて言えるわけない。

彩「え。なんでだろ。…やっぱ、心の友だから。」

心の友、か…。

翼「え？俺、嬉しいけど。悪いね、若武。」

翼がからかう。

上「じゃ、探せばいいんじゃないか？」

えっ！

黒「あ、俺らも探そうか？」

げげっ！

小「若武の協力はしたいよね。」

わっ！

翼「アーヤの入学写真が見たい！」

ムリっ！

若「それで決まりで、いいよな。」

ううっ！