俺はアーヤの心の友だから。

memory４１　彩side ページ44

うう、心の友なんて言ったのが悪かったかな。

皆からは、別れ話ってことで処理されてるけど、違うんだってば！

でも、どうしよう。

ホントに別れたらどうしよう。

翼のこと好きだし、

別れたら修ちゃんに顔合わせられないよ。



コツン、紙くずが転がってきた。

紙を広げてみると、翼からでこう書いてあった。

『アーヤ、昨日はごめんね。
今日の放課後、屋上で話せるかな？
　 翼』

えっ。

大事な話…？

もしかして、別れ話っ！？

ヤダよぉ。









修了式、
まったく集中ができなかったのである。


＿放課後＿

今、屋上だ。

翼「アーヤ！！」

振り返ると、優しい顔をした、翼がいた。

彩「ごめん…」

翼「俺もごめん。感情的になりすぎた。でも！






やっぱりアーヤのことが好き。」

彩「へっ」

マヌケな声が出てしまった。

翼「俺さあ、気付いたんだ。アーヤとは、付き合ってるけど、大事な心の友でもあるって。」

彩「！！！」

翼「俺、アーヤの心の友だからさ。」

彩「そしてカレカノでもある。」

翼「そう。一生、泣かせないよ。だって、

俺はアーヤの彼氏で。

俺はアーヤの心の友だから！！！」

大声で山に向かって叫んだ、翼。

私、思わず涙。


＿＿＿良かったね、彩。＿＿＿

修ちゃんだ、修ちゃんの声だ。

やったよ、やったんだよ！

ありがとう、修ちゃん。



新しい春。

最後の二年生。

本当に幸せだったよ！





〜ＥＮＤ〜

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