続き(1) ページ27
『…っ、ぁ………』
一瞬息が詰まるも、漏れた言葉を隠すようにチャイムが鳴る。タイムリミットだ。
縁「おっ、もうこんな時間か!
引き留めて悪かったな、気を付けて帰るんだぞ!!」
『あ、…はい。さようなら。』
荷物を乱雑にバッグに突っ込み教室からいそいそと出る。
縁先生のあの表情は一瞬だったがそれは俺にとっては充分過ぎるほどの<異常さ>。
怖い。
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い
帰る気になんて到底なれず、学園の中庭にバッグを放り投げてその場に腰をおろす。
「………………ここは。このセカイは、一体…」
なんなんだよ。
季節に関係なく17:54にちょうど太陽が沈み、
星空を隠すかのように灰色の壁のような雲が空にかかり、
深い夜が学園内を支配する時には雨が降る。
この学園に来てから一度たりとも変わったことのない毎日の風景。
よく考えればわかる異常な日々に気づいていなかった己に酷く恐怖する。
「あれぇ、こんな時間にどぉしたの?」
突然だった。
考え事に夢中になり、すっかり闇が濃くなっている中庭には俺とあともうひとつの人影があった。
口を三日月のように歪めてそう言った彼の血のような瞳は月光に相まって恐ろしく美しい。
だが、俺の本能が警鐘を鳴らしていた。
まあ、出会った時点で ゲームオーバー だったのだが。
暗転。
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にと(プロフ) - 瑠璃乃さん» お楽しみに……♪ (2020年5月23日 0時) (レス) id: 08bf87554f (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃乃 - 流石ね…!この続きが楽しみ!! (2020年5月22日 21時) (レス) id: df02b41fdf (このIDを非表示/違反報告)
にと(プロフ) - 千秋さん» 夜中に作成するから、楽しみにしててくれ!!! (2020年5月21日 12時) (レス) id: 86832fb661 (このIDを非表示/違反報告)
千秋 - 面白かった!続きが楽しみだ! (2020年5月21日 9時) (レス) id: c13fa45676 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にと | 作成日時:2020年5月20日 21時