続き(1) ページ22
バキッと骨と骨がぶつかる音はするも、痛みは一向に来ない。
不思議に思い、恐る恐る目を開けるとそこには。
「っ、あ"?…うっざ。なぁにおれらのAちゃんを殴ろうとしてんのぉ?
………調子乗んなよ」
「…困りましたね。これは自分も穏やかに済ませられる自信がありません。」
『…っえ、』
なんで?と言いかける口を累先輩に雑に、でも優しく手で塞がれる。
その時にこちらを見て微笑んだ累先輩の顔には鼻血が出ている。
先程の拳をうけたのは累先輩だったようだ。
モブ「んだよテメェら、弱そうな癖にしゃしゃり出てくんな!!!!!!」
累「…おれってぇ、華奢だあってよく言われるけどぉー。
友達を守るくらい、出来るよぉ?」
そしていつもの悪い笑みを浮かべながら、いつの間にかモブの目の前にいる累先輩は拳を振り上げる。
「一回殴られたからぁ〜、『せいとうぼうえい』って言うんでしょお?」
という言葉と同時に、先程よりも威力がある音と呻き声が聞こえてきた。
モブ「うがっ………チッ」
モブはよろけながらもその場から逃げようと体を翻すがその足に旭陽先輩の式神が巻き付き転倒。
「おやおや、大丈夫ですか?」と旭陽先輩はいつもの笑顔のままモブに近づく。
旭「累、流石ですね。成長したのではないでしょうか?」
ですが、と今までよりも声のトーンが下がりいつもの笑顔が消える。
旭「自分、皆さんが思っているよりも我が儘でして。
………まだまだ物足りないんですよ。
この意味、わかります?」
モブ「…ッヒィ、ごめんなさい!!もうしませんから!!!!」
旭「ふふ、生きがいいですね。
ですが、そんなに動かれるとうっかり殺してしまうかもしれません♪」
耳元に近づき自分たちに聞こえないよう呟くも累先輩には聞こえていたようで。
うわぁ〜…、と若干引いたような表情でAの耳と目を手で覆い、周囲を見えないようにした。
『わっ!突然なにするんです!?』
先輩の普段見れないような表情をもっと見たかったのに…。
累「旭陽はエグいからぁ、Aちゃんは見ないほぉがいいと思うんだぁ♪」
『……累先輩、ありがとうございます。』
累「あはっ、おれぇ優しいから〜!」
危ない、ギャップどころじゃなかった。
累先輩が真顔になるレベルなら見ない方がよいだろう。
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にと(プロフ) - 瑠璃乃さん» お楽しみに……♪ (2020年5月23日 0時) (レス) id: 08bf87554f (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃乃 - 流石ね…!この続きが楽しみ!! (2020年5月22日 21時) (レス) id: df02b41fdf (このIDを非表示/違反報告)
にと(プロフ) - 千秋さん» 夜中に作成するから、楽しみにしててくれ!!! (2020年5月21日 12時) (レス) id: 86832fb661 (このIDを非表示/違反報告)
千秋 - 面白かった!続きが楽しみだ! (2020年5月21日 9時) (レス) id: c13fa45676 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にと | 作成日時:2020年5月20日 21時