147 秘宝 覚悟さえ ページ13
A達DA軍団の反抗はクリスマス休暇を期に一旦止まった。
一方のAは帰る場所がない所為で、過去最悪のクリスマスを過ごしていた。
「やあマイハニー。」
「はあいダーリン。」
甘い口調とは裏腹に、くだらないと全力で顔で語るA。
それを華麗に無視したセオドールは、二人っきりの談話室で容赦なく楽しみ、Aに触れて来た。
Aは全身の肌にサブイボが立つのを感じ、セオドールは面白そうにニヤニヤ笑うだけだ。
「そんな怯えないでよ、折角のクリスマスだよ。
あのスラグ・クラブにだって君は断ったんだろう？」
「良く言うわよ、教授を脅して行かせなかったくせに。」
Aは杖があったら、この男の顎に突きつけてやりたい気分だった、が生憎と杖は禁止だ。
それはセオドールに秘密を守ってもらうときの第一条件だった所為だ。
「それに、君はコレに誓ったもんね…」
「本当最低…」
セオドールがニヤニヤしながら、Aの目の前で振るソレ。
それはAが以前粉砕呪文を掛けて暖炉に放り込んだ、エメラルドの宝石。
「(チッ、)」
Aは顔を屈辱の色に染め、セオドールを睨みあげた。
Aの脳裏には、あのときの光景が鮮やかに浮かんでいた。
ーーー
「さて晴れて僕たちは付き合える訳だけど…どうしようかな。
君は優秀な魔女だし、寝込みを襲われたら俺は死んじゃうかも。」
「殺しはしないわよ。」
「いいね。
そういう端的な物言いが俺は結構好きだな。」
「私は貴方のそのあけすけな態度が大嫌いよ。」
Aは付き合ってられなくなり、コンパートメントから抜け出そうとすると、ぐいっと引き寄せられ、目の前に信じらないものを晒された。
「これ、燃えてないんだよね実は。」
きらりとエメラルドに光るソレを、信じられないように見つめたAに、セオドールは怪しく笑う。
「コレを媒介にして破れぬ誓いをしよう。
それなら君も安心だろ？」
「何を言ってるの？
破れぬ誓いには第三者が必要だし、第一応じないわ。」
「そんなの誰でもいいだろ？
ああそうだドラコなんてどうだ？」
「っ、貴方それ以上口をきいたら、「ならこれに反対呪文を唱えようかな。」
トンと首筋に当てられた杖の切っ先にAは降参した。
Aは結局血の誓いを立てず、セオドールの前では杖を持たない事を誓わされ、セオドール自身もAの秘密を打ち明けない事を約束した。
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アサノ(プロフ) - ゆずさん» 出てくる人間の性格は結構こだわっているので、嬉しいです^ - ^楽しみして貰えるとは、ありがとうございます(^^) (2017年9月18日 20時) (
レス) id: 7b2f68b578 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず - 次回も楽しみにしてます！内容や登場人物が薄っぺらくなく、とても読み応えがあって面白いです！これからも頑張ってください！ (2017年9月18日 19時) (レス) id: 8be8c5e4d7 (このIDを非表示/違反報告)
アサノ(プロフ) - みゆきさん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます！最後までお付き合いして頂けると嬉しいです^ - ^ (2017年9月17日 20時) (レス) id: 7b2f68b578 (このIDを非表示/違反報告)
みゆき(プロフ) - 完全オリジナルのストーリー面白いです！すごく読みごたえがあります!!これからも頑張ってください(*´-`) (2017年9月17日 18時) (レス) id: 27fb89c1db (このIDを非表示/違反報告)
アサノ(プロフ) - はなさん» ありがとうございます^ - ^楽しみしていただけると励みになります。こちらこそ宜しくお願いします(^^) (2017年9月16日 23時) (レス) id: 7b2f68b578 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アサノ | 作者ホームページ：
作成日時：2017年9月16日 13時
