50 アズカバン 羽ペン ページ9
ハロウィンの前日
ホグズミードに行けると万歳三唱している連中の中で、Aは盛大にため息をついた。
なんせ、あの後あの猫に再会した所、ハロウィンのホグズミードで落ち合おうと言うのだ。
「(サラやアメリアに見つからないようにしないと。)」
はあっともう一度深い溜息を吐くと、授業の間だと言うのに、サラがちょっかいを出して来た。
「何々、何か悩みごと？」
「ん？いいえ何も。」
「でもさっき大きな溜息をついて居たじゃない。」
「ああ、あれは机の上の埃を払おうと思もって、」
と苦しいいい訳をするが、恋愛話大好き少女には結局勝てない。
押せ押せオーラのサラに苦笑いしていると、チョンと後ろを誰かに突っつかれた。
「煩いぞ、教授に見つかったらどうするんだよ。」
「へえ、ドラコのくせに優等生発言？」
こう言う時のサラは普段の三倍気が強い。
ドラコはまさかの反撃に戸惑うが、Aがすぐさま宥めた。
「はいはい、ドラコはグリフィンドールの前だから減点されたくないのよ。
でしょう？」
「ああ…」
「ほらね、分かった？」
ちらっとサラに一瞥くれてから、まだいいぐずっているサラに、後でねとボソッと返すと、やったああっと小声で喜ぶ始末。
「(変な約束しちゃった…)」
とAが後悔していると、じいっと誰かの視線を感じる。
見ると、後ろの彼が驚愕と言わんばかりの顔で、Aの顔に穴が開くほど見つめているた。
「(何か変なこと言ったかしら。)」
皆目見当が付かないドラコの視線を避けるように、Aはマクゴナガルの方を向く。
「さあでは、今から配る羽ペンを、純銀の時計に変えて見せましょう。
出来た生徒は持って帰ってよし。」
こう言うお持ち帰りはよくあるため、普段なら誰も諸手を挙げて喜びはしないが、この羽ペンはただの羽ペンでない事を皆知っている。
〈これでラブレターを書けば、どんな人でもイチコロに〉
というサブタイトルがついた女子の間で人気の代物。
原理は簡単で、特殊加工されたこの羽ペンにインクをつけて書くと、特殊な匂いを発して、それを嗅いだ異性がその匂いに魅了される、言わば惚れ薬の様なものだ。
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アサノ(プロフ) - haijindesitaさん» 申し訳ありません、ボードの方に纏めさせて頂いたので、大変失ですが、そちらからどうぞ。 (2018年3月7日 22時) (
レス) id: 989e1d3217 (このIDを非表示/違反報告)
haijindesita(プロフ) - 次の話のパスワードを知りたいです！ (2018年3月7日 12時) (レス) id: a915e88963 (このIDを非表示/違反報告)
アサノ(プロフ) - みゆきさん» ありがとうございます！お返事頂けると励みになるので、嬉しいです^ - ^更新は随時やっていきますね(^^) (2017年9月6日 8時) (レス) id: 7b2f68b578 (このIDを非表示/違反報告)
みゆき(プロフ) - 更新されたお話、全部読みました!!おもしろくて、すごく引き込まれます!!これからも応援します!! (2017年9月5日 21時) (レス) id: 27fb89c1db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アサノ | 作成日時：2017年9月5日 14時
