76 ゴブレット ページ36
「と言うことは逆に考えれば、ゴブレット自身には紙を入れた人物が、17歳以上だと言う事以外は見抜けないって事だよな。」
「ええ、だから私達は誰かが故意にハリーを、嵌めたのではって推測したんでしょう？」
「だけどそれだけじゃ選手を四人選ぶ理由にはならない。
セドリックに限らず、フラーやビクトールも、選手が"三人なら誰かが外されてもおかしくない。」
「…じゃあそもそもの選手枠も操作されて居たと？」
「それしか説明が付かない。」
「だからゴブレットに錯乱呪文を。」
「ああ、服従の類じゃ他の教師が勘づくし、ダミーを用意しても投票用紙は複製できない。
可能な呪文は錯乱させる事だけさ。」
「…確かに筋は通るわね。」
「そういってもらえると思ったよ。」
Aの素直な褒め言葉に、アレンはニコッと笑って見せる。
いつもなら綺麗な作り笑いの笑顔が、なんだか本物に見えたAは少しアレンと言う人に近づいた気がして、嬉しかった。
「でも口止めしておいて言うのもあれだけど、彼は惜しいな。
あれだけ君の事を大切にしているのなら、こちら側に是非来て欲しいものだけどって、
____君、顔が真っ赤だよ。」
アレンに指摘されてようやく意識がこちらに戻ってきたAは、相手を睨みつけていた。
「ふざけた事いわないで。
貴方と私が手を組んでいるのは、共通の目的があるだけよ。
そこに彼を巻き込むなんて…」
幼い頃の記憶が傾れ込んでくるAに対して、アレンは何の見当違意をしているのかとしばらく思案していたが、
「(ひょっとしたら物凄く、まどろっこしいことになっているんじゃ…)」
と推測した。
互いの事情は明かせないが、Aの事情に首を突っ込むのもいらぬ手出しだなと思って諦めた。
「(だけどなあ、)」
同じ男として、惚れた女に振り向いてもらいないのはさぞ不憫だろうと、根っからのお節介焼きが発動するのもこの男の特徴だった。
そしてアレンの視界の端にちらっと映ったプラチナブロンドに、手で覆った口元がニヤリと弧を描く。
「今巷では、君と僕が一緒にダンスにパーティーにパートナーとしてくるんじゃないかと噂になってる。」
「へえ、」
興味なさそうな返事にアレンは苦笑した。
「けど残念なお知らせで、僕には相手が入るんで、そういう真似は「ちょっと待って、貴方と私が一緒に行く前提になっていたわけ？」
今更だねと言う顔のアレンにAは呆れた。
その様子にアレンはうんうん、と頷いた。
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アサノ(プロフ) - haijindesitaさん» 申し訳ありません、ボードの方に纏めさせて頂いたので、大変失ですが、そちらからどうぞ。 (2018年3月7日 22時) (
レス) id: 989e1d3217 (このIDを非表示/違反報告)
haijindesita(プロフ) - 次の話のパスワードを知りたいです！ (2018年3月7日 12時) (レス) id: a915e88963 (このIDを非表示/違反報告)
アサノ(プロフ) - みゆきさん» ありがとうございます！お返事頂けると励みになるので、嬉しいです^ - ^更新は随時やっていきますね(^^) (2017年9月6日 8時) (レス) id: 7b2f68b578 (このIDを非表示/違反報告)
みゆき(プロフ) - 更新されたお話、全部読みました!!おもしろくて、すごく引き込まれます!!これからも応援します!! (2017年9月5日 21時) (レス) id: 27fb89c1db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アサノ | 作成日時：2017年9月5日 14時
