32 秘密 ページ35
「さあて、この場はこれにて終了。
皆、ベッドに入って良く眠るんじゃぞ。」
その場に居残るはめになったAは、遠ざかって行くプラチナブロンドを眺めた。
結局形ばかりの尋問で詳しい事は何も聞かれず、結局はこの間の四人が残ってしまった。
「で、私だけを残したのは何故です？
いくら、闇祓いの末子だからと言っても何も知りませんよ。」
マクゴナガル先生が、咄嗟に声を上げようとするとダンブルドアがそれを制止した。
「私はクラシスの君に聞いているじゃない。
A・マロニエとして聞いておきたいのじゃ。
あの場にいて本当に不審な事は無かったのかね。」
「はい何も…自分でもどうしてあんな非常事態に気づけなかったのか、不快でたまりません。
人の気配なんてしなかったのに…」
悔しそうに壁を睨みつけるAに、三人の教師はやれやれと肩をすくめた。
「A、我々はハリー達と同じく君も大切に守りたいのじゃ。
だからくれぐれも無理はしないように。」
そう一言忠告されて、部屋を出て談話室へ。
既に皆が怯えきって寝床に入っている中、一人の少年が仁王立ちでAを待ち構えていた。
「遅い。」
「あら、貴方と待ち合わせの約束なんかしたかしら、Mr.マルフォイ。」
「いい加減その口調を止めろ、あのときは、その…」
と言い渋ったドラコに、Aはやれやれと内心では溜め息を吐いてそれを見守っていた。
もとからAに逃げる気は無い。
ただ彼が向こうから切り出すのを待っているのだ。
ごめん、と蚊の鳴くような小さな声にAは微笑んだ。
爽やかなプラチナブロンドが艶やかに揺れて、Aはたっと駆け出して、ぎゅっとその手を握りしめた。
「ありがとう、」
「な、なっんでお礼なんだ！！」
「気分かしら。」
「はあ？」
なんじゃそりゃ、と言いたげなドラコを無視して笑ったまま女子寮の扉までA。
そして最後ちらりとドラコを一瞥したAは、妖艶に笑って居た。
幾らか日が経っても、秘密の扉の噂はどこへ言っても持ちきりだった。
Aはハーマイオニーが、自分の寮のドラコを疑っていることを、それとなく察して居たが、それを他人に話すほど暇ではなかった。
何故ならまた、例のごとく両親からの手紙が入ったからだ。
手紙の内容は至っては簡潔。
秘密の部屋には深入りしないこと。
万一にでも自分たちの家系がバレれば、タダでは済まない。
要点だけを捉えるならこの二つっきり。
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アサノ(プロフ) - みゆきさん» ありがとうございます！拙い作品ですが、最後までよろしくおねがいします(￣^￣)ゞ (2017年9月2日 7時) (
レス) id: 7b2f68b578 (このIDを非表示/違反報告)
みゆき(プロフ) - お話とても面白いです！続きも楽しみにしてます!頑張ってください！ (2017年9月2日 0時) (レス) id: 27fb89c1db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アサノ | 作成日時：2017年8月31日 19時
