24 賢者 ページ26
あの後スリザリンでは、一時騒いでいたが、結局その加点者の存在は謎で終った。
しかしハリーは薄々感じていた。
「(あの時お礼を言うように言われたのは、彼女のおかげなんだ…)」
謎の多い少女にしか見えなかったが、信用していいのかも、とハリーは薄っすらと思っていた。
皆が帰省する為に、列車までの帰路につこうとする。
ハリーは傍らの親友二人を話していたが、ずっと探してたプラチナブロンドを見つけ、二人に一言言ってから、ハリーはAに駆け寄った。
その様子を遠目から見ていたロンは、ハーマイオニーに尋ねた。
「なあ、あの子が僕たちに防御魔法掛けてくれたって本当？」
「さあ、私達はあそこに向かうまでAには会ってないもの。
ってことは私達の事がAにバレていたって事よね。」
うーんと悩む秀才に、既にロンはついていけなかった。
「おい、ハーマイオニー？」
「私ね、Aの事は信じたいの。
でももしも私達の事を知っていて見守っていたとしたら、何故そんな事をするのかしら。」
「訳わかんないぜ。」
「とりあえずこの事は私達だけの秘密にしましょう。」
「え、なんでだよ。
あの子もひょっとしたら、ハリーの味方になってくれるかもしれないぜ。」
「それは私達にとって都合のいい事でしょう？
Aはスリザリンなのよ。
スリザリンの生徒が、グリフィンドール生を守ったなんて知られたら、どうなると思ってるの？」
「…君って友達思いなのか、自分勝手なのかよく分からない。」
「私はAを大切にしたいの。
だってあんなに腕の立つ魔女は居ないもの。」
「まっそうだといいけどね。」
ロンの余計な一言に気分を悪くしたハーマイオニーは、ハリーが戻ってくるまで一言も口を聞こうとしなかった。
一方のハリーはAの行動を素直に祝福したいと思っていた。
「あの、A。もしも君が「ねえハリー。
私ね、本当に何の事か分からないの。
だからこれ以上この事は誰にも言わないで欲しいわ。」
突如遮られた言葉にぽかんとした顔を見つめたAはふんわりと笑った。
「防御魔法が貴方達をたまたま救ってくれていただけでしょう？
確証のないプレゼントを誠意ある物だと決めつけるのはちょっとお馬鹿よ。」
随分と辛辣な言葉を並べるAに、ハリーは目を白黒させた。
「でもクリスマスの様にまた友人としてお話ししましょう、ね。」
すっと差し伸ばした手をハリーはおずおずと握った。
Aの手は冷たくて、心地よかった。
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アサノ(プロフ) - みゆきさん» ありがとうございます！拙い作品ですが、最後までよろしくおねがいします(￣^￣)ゞ (2017年9月2日 7時) (
レス) id: 7b2f68b578 (このIDを非表示/違反報告)
みゆき(プロフ) - お話とても面白いです！続きも楽しみにしてます!頑張ってください！ (2017年9月2日 0時) (レス) id: 27fb89c1db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アサノ | 作成日時：2017年8月31日 19時
