16 賢者 ページ18
クリスマス用に催されたお菓子を二人でぱくつき、くだらない話しをした。
魔法史学はつまらないとか、帚に乗りたいとか、クィディッチでの不祥事には苦笑いのハリーにAは、絶えず笑っていた。
朝食を終えた二人は、中庭を通って図書館へ。
「へえ、ハリーでも調べるものなんてあるのね。」
「僕は魔法についてはあまり知らないんだ。」
「そうみたいね、ご両親の事もきちんと知らないみたいだし。」
その瞬間ハリーの目にスッと影が入ったが、Aは気にせず続けた。
「お父様の優勝杯知っているでしょう？」
「へ、ああっなんだそっちか、うんハーマイオニーに見せてもらったよ。」
苦笑しながら頭をかくハリーにAは気にせず、私語禁止の図書室の中へと入って行った。
図書室の中で、Aは絶えず自分に注がれている視線の意味を感じ取りながら、それを敢えて無視していた。
ハリーは自分がAを監視していると悟られているとも知らずに、しっかりと彼女の後を付けていた、
ところがスッとAが消えて、パッとハリーが飛び出した先は禁書の棚。
それ以上何処をどう探してもAは見つからず、しゅんと落ち込んだ様子で図書室を出ると、
「随分遅かったわね。」
「わああっ」
隣からいきなり声がかかって、ハリーは盛大に驚いた。
その様子にくすりと笑ったAは、尻餅をついた彼に手を差し伸べた。
「ほら。」
「ああ、うん、ありがとう。」
君はあの近くで何をしていたの＿とハリーが口に出した瞬間その疑問は消え失せ、何故か禁書の棚の事だけが頭の中から離れなくなった。
その時Aは口元で何かを唱えていたが、それにハリーが気がつく事は無い。
その日の深夜、どうしても禁書の棚が気になってしょうがなかったハリーは、貰った透明マントで、禁書の棚へと侵入した。
途中見回りの最中だったフィルチに見つかって、あわやと言う所で不思議な部屋に舞い込んだ。
そしてその部屋の奥にあるものを見つめ、驚いた。
目の前にある鏡には失ったはずの両親がいた。
「父さん、母さん…」
びっくりしたハリーはそれを暫く眺め、やがて夜明け近くになって怪しまれないように談話室に戻った。
翌朝この驚くべき事実をAにこっそり教えようと思ったハリーだが、何故深夜外に出たのかと尋ねられたら厄介だと思って、仕方なく閉口した。
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アサノ(プロフ) - みゆきさん» ありがとうございます！拙い作品ですが、最後までよろしくおねがいします(￣^￣)ゞ (2017年9月2日 7時) (
レス) id: 7b2f68b578 (このIDを非表示/違反報告)
みゆき(プロフ) - お話とても面白いです！続きも楽しみにしてます!頑張ってください！ (2017年9月2日 0時) (レス) id: 27fb89c1db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アサノ | 作成日時：2017年8月31日 19時
