11 賢者 ページ13
Aが談話室まで向かおうとすると、急に誰かが走って来た。
「A！！！」
「ん、わっ、」
どたんと倒れたAは、以前も同じことがあったとため息をつき、飛びかかって来た少女、ハーマイオニーの頭を撫でた。
「ハーマイオニー。」
「Aが会場にいないってさっき貴女のお友達が、」
「ああ、ちょっと食欲がなくて散歩を。
何かあったの？」
いけしゃあしゃあと言ってのけるAに気付きもせず、ハーマイオニーはこれまであったことを語って聞かせた。
「そうなの、分かったわ。
トロールに追いかけ回されて、大変だったわね。
え？私？
ええ私は怪我なんてしてないわ。
トロールが居た事にも気がつかないんだもの。
ね、大丈夫だから泣き止んで。」
Aの優しい声に泣き止んだハーマイオニーは、昼間の非礼を詫びて立ち去った。
再び一人になったその空間に、すっと何所からかくらい影が差す。
「感心しませんな。
Msマロニエ。」
柱の陰から聞こえてくる声に、やっぱり来たかと渋い顔のA。
振り返れば監督教師がAを見下ろしていた。
「寮に戻っていろ言われなかったかね、Msマロニエ。
校内放送はかかって居たはずだ。
それでもなおここにいるということは、規則違反を我輩は罰せなければならない。
スリザリンにマイナス20点。」
動じることのない寮生をじいっと見つめるセブルスは、黒い大きなローブを揺らして立ち去る。
一方のAは、折角あげた点数がふいになろうと構わなかった。
逆に黙って頭を下げて、寮の監督教師が立ち去るまで、その背を見つめた。
変わらない人だ、と呟いて。
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アサノ(プロフ) - みゆきさん» ありがとうございます！拙い作品ですが、最後までよろしくおねがいします(￣^￣)ゞ (2017年9月2日 7時) (
レス) id: 7b2f68b578 (このIDを非表示/違反報告)
みゆき(プロフ) - お話とても面白いです！続きも楽しみにしてます!頑張ってください！ (2017年9月2日 0時) (レス) id: 27fb89c1db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アサノ | 作成日時：2017年8月31日 19時
