何気ない日常を… (ページ8)

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不幸…?【ヨンリ、ノヴァ】ページ8

「で、結局食べるのぉ～。」
「当たり前ですよ、ヨンリ先輩。ほら、食べ物で遊ばずに口に入れて下さい。」

ヨンリがぐるぐると南瓜スープをかき混ぜていれば、ノヴァ君に急かされた。

仕方無しに、南瓜スープとサラダ、ロールパンを1つ食べて席を立ったヨンリに影が2つ。

「やぁ、ヨンリ！いい朝だね！」
「やぁ、ヨンリ！聞いたよ！パンツ丸出しだったんだって？」
ギョッとして後ろを振り向けば、双子のフレッドとジョージが立っていた。

______まずい奴らにまで知られてしまった。
ヨンリが周りを見れば、チラチラと此方を見ている男共と心配そうに話す女達。
なるほど、全員とまでは言わないが十何人かには見られたと考えていいだろう。

しいて言えば、遅い時間帯だった為人が少なかった事と見た生徒の大半はグリフィンドール生だったことかな。

「やっちまったな、ヨンリ！絡まれることは確かだよ。あんな変なパンツ初めてだ！」
「日頃から何かしらしてくれるとは思っていたけど、自分のパンツを見せるまでサービス精神が多性だったなんて知らなかったぜ！」

「……。」

フレッドとジョージがケラケラと笑いながら、ヨンリをからかった。日頃ではヨンリの変人さに振り回されているため、その反撃だろう。

「言い過ぎですよ、先輩。」
ノヴァが注意をするが、それでもなお双子は笑っていた。

ﾌﾟﾂﾘ______

「ｶｶｶッ、髪の毛緑にすんぞ？」
「げっ！」
「「ん？」」

ヨンリがキレた。瞬時に察したノヴァは慌てて後ずさったが、双子はキレたことに気が付かなかった。

たちまちヨンリが杖を降れば、双子の頭は真緑に。そして、ビチャビチャにぬれている。
はっきり言おう、ワカメだ。匂いまでワカメ臭い。

「うわぁ……。」
えげつない、という言葉を飲み込んだノヴァはチラリとヨンリの様子を見た。

「んもぅ！一体みんなして何なのさぁ！」
頬を膨らませて、拗ねたようにヨンリは言い切った。

「……今日のパンツの柄はmeのお気に入りだったのに。皆して変って、可笑しい、不気味って、ひどい！」

そう言って、クルリと回れ右をすれば走っていってしまった。

「……えっ!?そこですかっ⁉」
思わずノヴァが突っ込んだのは悪くない。

ヨンリの2つの不幸。
一つは、他人にパンツを見られたこと。
二つは、他人に気に入ったパンツを侮辱されたこと。
不幸には不幸が続くのである。