何気ない日常を… (ページ46)

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踊る【ヨンリ】ページ46

「___なんて、アルフにはそろそろバレたかなぁ？」
机の上でお菓子を食べている銀鼠のユンを撫でながら、ヨンリは一人呟いた。

あの後、meのペットであり、秘密兵器でもある銀鼠のユンについて。レイ自身からアルフに話してしまった事を深く謝られたヨンリは大して気にもしていなかった。

あの勘ぐり深く、賢い彼のことだからそろそろ気がつくと思っていたからだ。
更に言えば、meに仕返しをしてくる頃。そう考えても可笑しくない。
もちろん、meだって付きまとうことは余り好まれていない事も知ってる。それでも、仲良くなりたい。

欲望に忠実な彼女の頭は通常よりも素早く回転した。
秘密兵器である銀鼠のユンの事を知ったところで、どうこうできるわけではない。
鼠は小さく、静かで、すばしっこいのだ。マグルが捕まえるのは至難の業である。
魔法を使おうとしても、素早くて成功しない確率のほうが高いだろう。

「…あー、でも。鼠特有の弱点だってあるしなぁ～。」
銀鼠のユンは猫が大の苦手だ。さらに言えば、犬も駄目。

_____ﾁｭ､ﾁｭﾁｭ
お菓子を食べ飽きて、眠りにつこうとしているユンを撫でながらヨンリは考える。

ユンを捕まえようとするアルフを誘導して、学校を探検するのもいいなぁ。

暴れ柳の所にいって、観察するのもありだな。

ハグリッドの所に行って、魔法動物について学ばせてもらうのもいい。

図書館で魔法動物の本を山の様に借りて、二人でレポートを書くのもいい。

考えれば考えるほど思いつく未来の計画にヨンリは心が踊らせた。
ぜーんぶやりたい。
貪欲にもそう思ったヨンリは、銀鼠のユンをゲージに優しく入れると、また1つ思いついた。

「互いの相棒とも言えるペットを紹介し合うのもいいね！」

ｶｶｶｯ、と独特の笑い声をあげた彼女だがふと動きを止める。ふとした、小さな疑問が生まれたからだ。

「……あれ？そういえば」

アルフって何のペットを飼ってるのかな？