何気ない日常を… (ページ42)

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方法【アルフ・ヨンリ】ページ42

「これは進歩だっ！君がmeの名前を知っていてくれるなんて…、んへへ少なくとも無関心ではないね！」

誰もそういう意味で言ったわけではない。もちろん、アルフの知識量の問題である。
しかし、ニコリと笑ったヨンリに彼は嫌な予感を感じた。
言い表しようも無い、善良過ぎるアタックだ。間抜け、奇天烈な事しかしていない彼女。

「(だからこそ、厄介なのか……。)」
嫌がらせでも、悪意ある行動でもない。純粋な好意にアルフは戸惑った。
だからこそ、ヨンリの行動に一歩遅れた。
「頭を使って、利用したら仲良くしてくれるんだね。了解！了解！絶対に仲良くなるから、待っていてね～。」

「あ？」
ドスの聞いた声で圧を放つが、アルフの目の前にいるヨンリは嬉しそうに笑うだけだ。
「……おい、いい加減に______
「Msミッシェル。そろそろダンブルドア校長先生から締めの挨拶があります。自分の席に戻りなさい。」」

アルフの後ろからマクゴナガル先生がヨンリに向けて声をかけた。
「Mrデビット。貴方もです。席につきなさい。」
「わかりました。」
「はぁーい！」
アルフは、内心舌打ちをしながら。ヨンリは、元気そうに笑顔で返事をしながら。
各々席について、入学式はようやく終わりを迎えた。

___ヨンリ・ミッシェル……。暫く関わってきそうだが、適当にしておけばそのうち終わるだろ。

グリフィンドールとスリザリンがすれ違う際、彼女の後ろ姿を見ながらアルフは今後の先の事について考えた。

「___どうだったんだ？自己紹介は。」
レイの元に戻ったヨンリに、彼は素っ気なくしかし、しっかりと結果を聞いた。

「えっとね、頭を使って彼を利用したら仲良くしてくれるのっ！……ｶｶｶｯ、明日から楽しみだね！」
嬉しそうにじゃれつくヨンリを手でいなしながら、レイは首を傾げる。
「寮も違うんだから、あまり接点は無くなるんじゃないか？」
ニンマリ、レイの質問にヨンリは唇を釣り上げた。先程と違い肩には銀鼠のユンが乗っている。
「そーでもないんだなー、これが。合同授業が多いみたいでね。早速明日の魔法薬学は合同みたいだよ？」
「そうなのか。よく知ってるな。」
誰も知らないような情報を言ったヨンリにレイは驚く。それもそのはず、通常ならこの話は各寮についてから知るのだから。

「meには秘密兵器があるからね。」
赤い瞳はキラキラと輝いていた。