110 アズカバン ページ17
様々な思いが交差する中A達は、森の中まで連れられていた。
手を握られたままのAは背後からする殺気の視線をどこ吹く風と流していたが、目の前の男の真剣な目つきからは視線が離せなかった。
それはなにもドラコに見惚れているわけではなく、彼がなにをしでかすのかと不安になっているからだ。
「ドラコ、手はいいけど余計な事しないで。」
「相変わらずのストレートさだな、もう少し可愛く御願い出来ないのか？」
「…してもいいけどおばさまの厚化粧より不気味になるわよ。」
「……やっぱりいい。」
とあっさり引っ込む有様、一体自分の母親をどういう目で見ているのか。
Aが傍らで呆れている時だった、ふわりと何かがほおを触った。
「あっA！！！」
すぐ側の彼が騒いだ事で、Aは傍らのそれにようやく気がついた。
大鷲はAの瞳を見つめたまま微動だにせず立っていた、そしてAもまた縫い付けられたようにそこから離れなくなった。
「A、何やってるんだよ早く、早く、」
と急かすドラコの手を自分から離したAは、するりとその瞳を覗き込むように見つめた。
「…」
白い毛並み、相手の肉を捕えて離さない鋭い嘴と前足。
見ているだけでも恐ろしい筈のそれにAは自然と魅入られていた、いやそれどころかどことなく懐かしささえ感じる。
昔から知っている、そんな感触に溺れかけた頃、くいっとAのアッシュブロンドがそのくちばしに噛まれていた。
「(髪なんか食べても美味しくないだろうに…)」
そっとその横顔を撫でると鷹は嬉しそうに擦り寄せた。
周りの稀有な物でも見る様な視線をAはすっかり忘れていた、そして目の前の鷹にしか目を移していなかった。
遠くで固唾を呑んで見守っていたハリー達。
本当は間に割って入って行きたい所だがAの表情を見てしまえば、その気も失せる。
「ハグリット、あれ、どうしたらいいの？」
影を潜めるように屈んでいるハグリットに小声で尋ねたハーマイオニーに、ハグリットはただ首を横に振るだけだった。
「ああなりゃあ、もうどうしようもできねえ。」
「そ、それじゃあAは！」
「あんなヒッポグリフは俺ですら見た事がねえんだ、あいつらから向こうにすり寄って行くなんざああ＿＿＿それこそ死体相手でなけれりゃあ無理だ。」
「なんだと！！」
聞き耳を立てていたドラコが叫んだその瞬間、鋭く泣いたヒッポグリフ。
彼らが振り返ったその瞬間、彼らは既に消えていた。
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アサノ(プロフ) - ああ、それでしたら、hp2018で開きますよ。分かりにくかったらすみません。 (2018年4月4日 22時) (
レス) id: 35d7b1e41a (このIDを非表示/違反報告)
レイラ(プロフ) - branding and Loveという小説の全てにパスワードがかかっていて… (2018年4月4日 21時) (レス) id: f5c10c9f75 (このIDを非表示/違反報告)
アサノ(プロフ) - マイボードの方に来ていただければ分かりますが、どの作品でしょうか？ (2018年4月4日 21時) (レス) id: 35d7b1e41a (このIDを非表示/違反報告)
レイラ(プロフ) - アサノさんの作品でパスワードを入力しなくては見れない作品があるのですが、パスワードは教えてもらえるのでしょうか？ (2018年4月4日 21時) (レス) id: f5c10c9f75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アサノ | 作者ホームページ：
作成日時：2018年3月28日 15時
