35 秘密 ページ41
そしてハロウィン当日、Aは三人とは別れ、一人、陽気なハロウィンパーティーに訪れていたが気持ちは、三人への申し訳ない気持ちで一杯だった。
するとタイミング良くAの肩際を丸顔の彼が通りがかった。
「A。どうしたの？
なんか君顔色が良くないけど大丈夫＿？」
「大丈夫よ。」
Aは無理に笑った後、ネビルの隣の席に着いた。
真正面に座っている赤毛の少女に、Aは再び首を傾げた。
「こんにちわ、一年生よね？」
「はい、あの、ジニー・ウィーズリーです、よろしく。」
「私A・ブラック。こちらこそよろしく。」
おずおずと言いたげに手を差し出して来た少女の手を握りしめようしたA、ところがその手は空を切ってしまった。
なんと目の前のジニーは徐に立ち上がったのだ。
「ジニー？」
「え、ああ、…私行かなくちゃ。」
何かに引き寄せられるように、呆然とうわ言を呟きながら、大広間の外に出てしまったジニー。
そんな彼女をぽかんとした顔で見送ったAは一瞬、何が起こったのかさっぱり分からなかった。
ただジニーの力のない独り言が、Aの耳に嫌にこびり付いてた。
ハロウィンの催しが終わり間近になる頃、Aはあの三人が戻って来ない事を怪しんでいた。
「(どうしたのかしら…ゴーストの料理なんて生身の人間には食べられないのに…)」
幼い頃から孤児院を点々としていたAは、本だけでなくお世話になる先生や同じ境遇の子達から、そういった話しを嫌と言う程聞いて来た。
孤児と言う立場は、預かってくれる家によっては人のように扱わない家の方が多い。
孤児の大半がスクイブだったり、偏見や差別を逃れた種族の子供だったりした為に、Aのように肩書きだけはしっかりしている子供の方が寧ろ稀だった。
きっとまた何か、トラブルに巻き込まれたのだと察したAは、ナプキン達巨大な袋のように大きくしてをソレを三つ作った。
「わっA、君ナプキンなんか大きくして何やってるの？！」
素っ頓狂な声を上げるネビルにシッと人差し指をたてたA。
「ハリーたちが戻って来てないのよ。
またトラブルに巻き込まれてるといけないから、ご馳走を持って行こうと思って。」
「Aって、」
「ん？」
「お母さんみたいだよね。」
「あら失礼ね。」
冗談だよ！と焦っているネビルに、本当？とからかうA。
その頃大変な事になっているとも知らずに、Aは陽気に笑っていた。
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レモン(プロフ) - 秘密の部屋のところで夢主が3人を弁護するのが探偵やプロの弁護人のようで面白かったです！ (2018年12月9日 19時) (
レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
アサノ(プロフ) - レモンさん» ありがとうございます！ (2018年12月9日 19時) (レス) id: 0af6fdad08 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - はじめまして面白かったです！ (2018年12月9日 19時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
アサノ(プロフ) - ♪家♪さん» すみません、誤字脱字についてはいけない一斉に直させていただきます。 (2018年1月16日 16時) (レス) id: 989e1d3217 (このIDを非表示/違反報告)
アサノ(プロフ) - 妖狐の巴衛さん» 確かに変ですね。ご指摘ありがとうございます。 (2018年1月16日 16時) (レス) id: 989e1d3217 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アサノ | 作者ホームページ：
作成日時：2017年9月27日 19時
