▽mission130 ページ36
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呆然とした表情を浮かべるコナンくんの頰をみょーんとつねってみる。
「あっあにふんあよ!!!」
「そんなわけで安室さんは現在進行系で私をハニトラしてます」
「ハニトラって……それにも気付いて適当にいなしてたのかよ…………」
つねられた頰をさすりながら、コナンくんが呆れたように呟く。
もうそこまで深刻な顔しないでいいや、と楽観的にいくことにした私はポテトをつまみながら答える。
「まあ気付いてたってよか単純にあんな良い男がこんなよう分からん大学生口説くわけなくない?年齢もほぼ一回り違うし何か目的があるって思った方が自然じゃん」
「否定はしねーしオレ達からすればありがたいスタンスだけど、そこまでになるとちょっと気の毒になってくるな」
「おや優しいな少年、ならば褒美をやろう」
ため息をついたコナンくんの口に私はポテトを運んだ。
ジト目になりつつもそれにパクッと食いついたコナンくんは紛れもなく可愛い少年である。
「けど現在進行系でハニートラップを仕掛けられてるってことは、まだ安室さんはAさんから情報を得られてないってことだよな」
「事件の後コナンくんに盗聴器仕掛けられたけど安室さんからも盗聴器ビーム喰らったからね」
「マジかよ…………」
なんか……疑ってごめんな…………とモゴモゴ言うコナンくんにまたポテトを食べさせる。
餌付けみたいで正直たまらん。
「それで?ベルモットは?」
「なんかね〜、バーボンのお気に入りが気になったんだってさ」
「……つまり、繋がりがあるというよりむしろ今組織に目を付けられ始めたってことか…………」
少し真剣な顔になったコナンくん。
私は飽きもせずポテトを差し出す。深刻な顔のまま食いつくコナンくん。可愛い。
「多分ベルモットは私が組織の存在を知らないって思ってるんじゃないかな」
「……どういうことだ?」
ポテトをモグモグしながら眉をひそめたコナンくんに、とりあえずベルとバンブーのくだりを教える。
すると今度は呆れたようにため息を吐かれた。
「……なんつーかAさん、肝据わってるよな」
「そう見える?いつも心臓はバックバク」
「よく出来たポーカーフェイスだよほんと……」
「わはは」
君のお母さんの教えの賜物だよ、とは言わず私はまたコナンくんの口にポテトを突っ込んだ。
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Skyでツンニキになりたい雀 - ミステリアスでアダルティックな感じの男の人を観賞用としてみる夢主ちゃんちゅき。 (2021年10月29日 23時) (レス) @page3 id: 11ee266d0f (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - シリアル増し増しでめちゃくちゃ面白いです! (2021年7月13日 15時) (レス) id: 36860c259a (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろいです。続編も楽しみです。よろしくお願いします。 (2019年7月25日 15時) (レス) id: 0b8d839863 (このIDを非表示/違反報告)
空白@吹部@Tp@不定期浮上(プロフ) - トッケビ通じますわ辛い、、、((( (2019年7月21日 19時) (レス) id: a83a008361 (このIDを非表示/違反報告)
natsukomizumura(プロフ) - 超すきです!応援してます! (2019年6月17日 7時) (レス) id: 2c9aa8af7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:斗 | 作成日時:2019年5月3日 14時