【名探偵コナン】東大生、頑張ってみるってさ。2

▽mission57 ページ11

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「おや、Aさんもこの列車に乗っていたんですか」

「あむぴっぴさんだ」

「まだそれやるんですか……」




車内の廊下を一人でうろうろしていたらバーボンさんがおいでなすった。

冗談交じりに返事すれば安室さんは苦笑する。




「いや、大学の友達がチケット取ってたらしいんですけど急用で来られなくなったらしくて昨日譲ってもらったんですよ」

「へえ、そうなんですか」




半分本当、半分嘘だ。

大学(院に通っている設定)の友人(ではないが親しくないとも言えない沖矢昴)が(他の人のために用意した設定の)チケットを昨日譲ってくれた(押し付けられた)。


あれっほとんど嘘では？？？？


なお有希子さんに数日間演技を叩き込まれた私の表情筋はピクリともしない。


日本の伝説的大女優に直接演技指導してもらえる機会なんてそうそうないが、役者でもなんでもない私にはめちゃくちゃキツかった。超スパルタ。こわい。


当たり障りのない返事をした安室さんが私の首から下げられたものに目を向ける。





「おや、そのカメラは？」

「有り金はたいて買いました！！！」




ニッカーと笑ってカメラを掲げてみせる。


確かにこれは間接的スパイの為の小道具だが、普通にカメラでもあるのだ。


ずっとカメラが欲しかったので頼み込んで譲ってもらった。もちろんちゃんと買った。ちょっとだけ安くしてもらった。





「あむぴっぴさん、ピ〜〜ス」

「僕はいいですよ」




おもむろにカメラを向ければやんわりとレンズを隠される。

まあそうね、バーボンさんだもんね。




「それより先ほどコナンくん達を見かけましたよ、彼らの写真を撮ってあげれば喜ばれるのでは？」

「流石あむぴっぴさんは名案メーカーですね」

「名案メーカー」





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