▽mission36 ページ37
*
少しの間沈黙が訪れた。
「……だってさ、沖矢さん。どうする？」
「では続きはボウヤに頼もうか」
「はぁい」
会話の空気を読んで私はコナンくんの方に身体を向ける。
「単刀直入に聞くね」
コナンくんの青い眼が私をまっすぐに見つめている。
「Aさんはどうして黒ずくめの組織を知ってるの？」
「……コナンくん、私の部屋勝手に入ったでしょ」
「ごめんなさぁい」
「まさかとは思うけどやっぱり盗聴器とか仕込んでたの？」
「……なんのことか僕わかんなぁい」
ため息をついて問い詰める。
名探偵、きみの誤魔化し方分かり易すぎるのよ…………
「じゃああの紙、がっつり見たってことで話進めるからね」
「……うん」
既にコナンくんから聞いている話なのか、沖矢さんは黙って聞いている。
「あの紙に書かれていたコードネームは普通の人なら知り得ないものばかり。どこでそれを知ったの？」
「あれはただの大人になったら飲んでみたいお酒リストだよって言い逃れしたいところなんだけどね」
こればかりは過去の自分を恨むしかない。
「それだけ言うなら見たんだよね、ライの横に書いてあった名前」
「ああ。ライの横に書かれていたあの名前、何故お前が知っている？」
獲物を逃す気のない尋問口調。隠された左手の麻酔銃は恐らく私を捉えているし、沖矢さんだって油断も隙もあったもんじゃない。
「コードネームライ、偽名は諸星大で本名は赤井秀一。FBIの潜入捜査官だったが組織の罠にかかり殉職」
「そこまで知ってるってことはやはりお前……！！！」
「なぁんでコナンくんがそんなに焦るのさ」
コナンくんの表情を見てケラケラ笑う。
ここまで来てしまえば私の保身はもう無理だ。
そして私が家族を守る、というのも恐らく不可能。
だったら託してしまおう、このシルバーブレッド達に。
沖矢さんに向き直って不遜に微笑む。
「ねえ、ひとつ取引しませんか」
*
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Sun._raise(プロフ) - やばい、ハマった (2022年2月1日 0時) (
レス) @page49 id: 276bbde748 (このIDを非表示/違反報告)
どぅわああああ - mission47、主人公と博士は夜想曲の帰りのスバルさんに乗っているので初めましてではないですね。とても面白いので続編以降も楽しみです。 (2021年7月14日 1時) (レス) id: 04b80a02c7 (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！ (2021年7月13日 13時) (レス) id: 36860c259a (このIDを非表示/違反報告)
美姫(プロフ) - 自転車事故のくだりめっちゃ爆笑しました！この作品大好きです！ (2021年4月25日 22時) (レス) id: ac5aee6225 (このIDを非表示/違反報告)
よる - まだ設定しか見てないけど名前入れたら本名になって驚き��(ﾟДﾟ) (2020年4月22日 23時) (レス) id: c5f0e73031 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：斗
| 作成日時：2019年4月13日 23時
